DOLLHOUSE〜羽化〜-1
あれから季節が一巡りした。
何事もなく日々が過ぎていった。
時折あのご用聞きがやってきて、ユリさんのアノ声が聞こえてしまう。
だけど、私もユリさんもそのことには触れなかった。
そんなある日、ご主人さまがやってきた。
黙ったまま、ユリさんは私の身体を磨きあげていった。
何をいっても哀しくなるだけだ。私もユリさんも。
少しは背も伸びた。あのころは本当にガリガリだったから、少しまるくなっている気がする。
私は自分の部屋に入った。
「久しぶりだね」
ご主人さまはベッドに腰掛けていた。
私の膝は綺麗なドレスの下で震えていた。
恐怖を身体が忘れてくれない。
ドアを開けて入ったものの足が動かなかった。
ゆらりとご主人様が立ち上がる。
私を掴んでベッドに放り上げると、あっという間に服を脱がされた。
「なるほどね。成長っていうのは確かに面白いな」
「んっ…」
ご主人様は私の平らな胸に手を置いた。
「まだ出てないけど柔らかくなってる。この下が少し凝ってるね。オッパイの芽だ。」
乳首あたりの肉を摘んでいるだけのように見えるが、それとは違う鈍い痛みがある。
「ふ。感じるのか?乳首が勃ってきたぜ。前は歯じゃないと捕まえられなかったが。ほら。摘めるようになってる」
「あっ…」
ぎゅっと摘まれて声が出てしまった。
「へえ?」
ご主人さまが私をみて笑った。
手が胸からウエストに下りてくる。
「ちゃんとくびれてきてるし。でも、まだまだか」
さらに下りてくる。
「ここ。すごいよね、生えてきてる。まだ柔らかいね」
「ん。」
私は唇を噛んだ。
ご主人さまは私の柔らかな茂みをなで回していた。
ご主人さまの指が割れ目を伝う。
「んんっ…」
「すごい。ちょっと濡れてきてるじゃないか」
ご主人さまの指は私の中を探っていた。が、突然止った。
「気がかわった」
ご主人さまは自分の服を脱ぐと、私に覆い被さりそっと抱きしめた。
私は怖くて震えていた。
ご主人さまにぎゅっと束縛されると、さらに震幅が大きくなった。