魔法使いの告白 3-2
「ああっ… んぅ… あぅん…」
「気持ちよくなってきたんだろ。締めあげんなよ」
孝文が嗤う。
でも、でもね。
「やぁ…ね? ゴム… あぁぁん…」
「しつこいな!」
挿入のスピードが上がる。
だめっ。だめだっ。
「やぁ! いっちゃうー! やあぁっ! ああーっ!」
なまぬるいものが胸に、腹にふりかかった。
「うっ。 う…。」
私は涙があふれてしかたなかった。
「大丈夫だっていったろ?」
不安でしかたなかった。なにが? でもそれはなんだか漠然としていて。
なにも考えられなかった。
私は、ゆっくりと起きあがって泣きながらバスルームへ歩いた。
鏡に映った自分を見る。
不細工。
鼻と目を赤くして。
こんなままで、孝文のところへ戻りたくない。
シャワーを浴びながら、必死で気分を切り替えて。泣くのをやめて。
バスローブを羽織って部屋に戻った。
「お前さ、そんなにヤルのが嫌いなの?」
私がベットに腰掛けると、孝文が寝そべったまま言った。
「そんな…ことないよ。ただ生が怖いの」
「ふーん」
孝文がだまりこむ。
なにを言ったらいいのかわからない。
もそもそと孝文が上半身を起こす。
「じゃあさ、舐めてよ」
「え?」
「そのお口でイカしてよ」
シーツをめくると胡座をかいてソレを見せつける。
すでに勃ったソレを。
「ほらほら」
孝文が困惑する私の頭をつかむと、引き寄せる。
身じろぎするたびに揺れるソレはグロテスクなものでしかなかった。
けれども、彼がソレを望んでいるなら。
中だしされるよりはいいかもしれない。
私は舌をのばしてソレチロチロと舐めた。
苦くしょっぱい味がひろがる。