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古からの守り
【ファンタジー 官能小説】

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古よりの守り 2-5

やはり何かをしている時の時間が過ぎるスピードは早い。
いつの間にか昼は過ぎ、外は暗くなり、真ん丸の月がひょこっと顔を見せていた。
軽く夕食を俺とレミナは済ませ、あとは寝るだけとなる。

「それじゃ俺は自分の部屋に行くから」
「楽な仕事ね?」
「そうでもないぞ」

レミナのお守だとな…。
俺にとって無理難題なことをたまに押しつけけられるあたりが…。

「まぁいい…なんでもない。それじゃな」

レミナの部屋を出て適当にそこらへんを歩いていた兵を捕まえ、レミナの部屋前の見張りをするよう頼んで自分の部屋に戻った。
ちなみに俺の部屋はレミナの部屋の真上にして貰った。
そうした方が何かと都合が良い。
俺の部屋の窓からレミナの部屋のベランダに飛び移れるから緊急時に何かと良いだろう。
ちなみに高さはそんなにない。
一般の奴から見たらどうだかわからんが…。
部屋に戻った俺は取りあえず窓を開けた。
窓からは街が一望でき、下を見るとレミナの部屋のベランダが丸見えだ。
もちろん今レミナがベランダの手摺にロープを巻き付けてる姿も丸見えだ。

「おい」

その声に気付き、こっちを向く。
レミナは日頃の不満に満ちた顔をして返して来る。

「なんか用?」
「危ないですから御止め下さい…とでも行っておくかな?」

さらに不満顔を深める。

「私が何をしようと勝手だと思うけど?」
「まぁ確かにな…でもやめておけ。今行けば昨日の昼みたいな助けはないぜ?」
「あんたが一緒についてこれば問題ないじゃない?」

最早城の外に対する興味は押さえるられないだろうと内心思っていた。
この強気の発言に、御丁寧にロープまで…。
そして俺なら協力するであろうという考え。
この城を一時的でいいから離れたい気持ちがひしひしと伝わってきた。

「とにかく…お前がなんと言おうと協力しないし止めておけ。無視して出ようものなら俺は無理にでも部屋に戻すからな。確かに一緒に俺がついて行ったら安全だろうが…めんどうだ」
「めんどうって言葉で片付けることができるなんて良いご身分ね」

ふんっ!と鼻を鳴らし、そっぽを向くレミナ。

「まぁ聞け。明日の昼だったら一緒に行ってやる」

少々驚いた顔をしてこちらを向く。
ただその目には少々疑いの感じがあった。
見ないうちにこいつが抜け出して大変な事になったらこいつの親父に攻められるの間違いねぇしな…。
例え護衛の仕事をあまりやらなくてもいいと言われても側にいる事の多い立場上、当たり前と言ったら当たり前。
それを防ぐ手っ取り早い方法だと思って貰えたら幸いだ。


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