投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

悪魔崇拝ごっこ
【ファンタジー 官能小説】

悪魔崇拝ごっこの最初へ 悪魔崇拝ごっこ 1 悪魔崇拝ごっこ 3 悪魔崇拝ごっこの最後へ

悪魔崇拝ごっこ-2

「いいから連れて来い」
「おまえ頼んでこいよ」 俺も声をかけた。 ≪うまくすれば、本物が見られるかも知れない≫ ちょっと期待してしまう。≪うまくすれば、さわらせてくれるかも≫
「そんなの、妹が『いいよ』っていうわけないじゃないか」
「馬鹿だな当たり前だろ、言い方を考えろよ」といって、うまい言い方を知ってるなら、もう誰かをパーティーにでも誘えているだろう。
「せめて、脱がなきゃいけない理由がないと。医者の診察だとかさ」
「それじゃ、お医者さんごっこだ」そんなことしようと言ってついてくる女はいない。
「何か儀式はないの」
「そうだ儀式だ。黒ミサをしてそこで脱がしちまおうぜ」ザネはいろんなビデオを見ているだけあってこんなのには詳しい。
「いいなそれ」俺はそう言いながら何がいいのかわからない。ただ、裸が見れるなら、なんでもすごくいいと思った。
「でも僕が妹を呼んだらすぐにバレちゃって、叩きのめされるよ」
「だから黒ミサがいいんじゃないか。目だけ出した頭巾をかぶってやれば誰だか分からない」
「よし、俺が黒い頭巾を用意してやるよ」興味がわいてきた。
「じゃあオレは儀式に使うものを用意する」
「僕は何をするの」
二人でトモを見る。そして同時に「おまえは連れてきてくれるだけでいいんだ」
今度の週末、近くの廃工場で集まることが決まった。
トモは廃工場の前まで妹を連れてきて、そこではぐれたことにする。あとはこっちの出番だ。

その日、早めに行って準備をする。
ザネは木箱を祭壇代わりにして部屋の真ん中に置くと、ろうそくをたてた。
俺はシーツを三枚用意していた。頭からかぶると目のあたりをつまんで、ハサミで穴をあけた。
「いいね、まるで幽霊だ」
手をゆすってふわふわと飛ぶ格好をしてやる。
そうしているうちに合図の口笛が聞こえた。慌ててかぶっていたきれを脱ぐと胸に抱えて外をのぞきに行った。
妹、ナナがいる。
ひとり道の方を向いて、兄を待っているようだった。
さて。ここで、どうやって中におびき寄せるか考えていなかった。
こんなものをかぶって「こんにちは」なんて言うと、それこそ逃げられてしまう。顔をさらすわけにもいかない。
「おい」俺はささやいて、ザネに、シーツを後ろからナナにかぶせる格好する。
やつは首をひねった。伝わらなかったのだ。
仕方がない、俺はうまくかぶせられるようにシーツを持ち直すと、後ろからそっと駆け寄り、
頭から被せた。やっと理解したのかザネが突進してくると体を抱え込んだ。
そのまま二人で持ち上げて工場の中へ連れ込む。
もしもの時のために用意した紐で手をくくると、残りで布ごと首にゆるく巻き付けた。それで腕も首の所から離せなくなる。
あと知恵とは素晴らしい。俺たちが顔を隠さなくてもナナの顔を隠せばことは足りた。
箱の上に寝かされた女は、何度か見ているナナとは違う。偉そうな口もきかず小さくなって震えていた。
≪あの、生意気なままならよかったのに≫
「いいぞもっと震えるがいい」ザネが笑う。
そう、悪者はいつも笑う。


悪魔崇拝ごっこの最初へ 悪魔崇拝ごっこ 1 悪魔崇拝ごっこ 3 悪魔崇拝ごっこの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前