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白い悪魔
【ファンタジー 官能小説】

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白い悪魔-8

しばらくして、横に倒れていたメイドが起き上がりました。半分裸のそれはボロになったナミを小さくしたような格好です。
青年が身を引きます。
「あら、処女がお好みの弟ぎみは、これくらいでだめなのですか」
≪まだ戻って来るなんて、ナミと同じ、ゴキブリのようなやつだ≫
「もし、それが精神的なものであるならば、私はいつでも処女となれます。
いつでもあなただけの私となることができます。それではいけないのでしょうか」さっきと違い、妙に色っぽくなっています。
「そんなことで割り切れるものじゃない」
「あなたの気持ちなのですか。では、その記憶を消して差し上げますよ」
「僕は美しく清らかな君が欲しかった」
「それはもう無理なことです。でもこれからはずっとあなただけを見ましょう。あなただけをだきましょう。例えだれかに抱かれたとしても。抱き返すのはあなただけです」
青年はさわられそうになり、椅子を引きます。
「きみには僕だけのものになってほしかった。僕だけを見て欲しかったんだ」
「お兄さんに汚されてしまったからですか。どうしても処女の体が欲しいなら持ってまいりましょうか。若くとも、もう使えます。
この体はその女につぶされてしまいました」
青年はじっと黙っていましたが、小さくうなずきます。
ナミは真っ青な顔をして、立っていました。
≪これは人殺しになるのだろうか≫ でもまあナミが殺してはいません。『自分に対する暴行傷害』といったところなのでしょうか。
「消えた人たちはいったいどうしたのですか。あなたが犯人なのでしょう」アッチが話を変えました。
「それは、わからない、僕は部屋にいた。全てはこの子が考えてやったことだ。
私の兄以外に消えたものは知らない」
「でもメイドから話を聞いているはずですね。それを教えてもらいましょう」
「確かに何人かどうしようもないやつらが消えたという話は聞いたが、町から出ただけなのかもしれない」
「そうですか、それをもっと詳しく話してください」
アッチが順番に聞いていました。
私はそれを聞いてメモを取ります。ナミはただ呆けていました。
何時間かが経ちました。
「お待たせしました。でもこれが最後の体です」それは少女の頃のナミそのものでした。
ほっそりとした身体は今と変わりがありません。
そしてさっきよりももう少し小さな胸と、かすかな陰毛を見せて、少し震えながら立っています。
その奥の貝は固く閉じ、一本のスジのままです。
「さあ、どう。処女よ。 味わってみたいでしょう」
足を開き、貝を開いてその奥を見せます。
ナミが震えました。「こいつはなんなの」
「さっきの体はどうした」
「ああ、あれはボイラーの中です。さあご主人様、新品の開通式を、私を突き破ってください」小ナミが花びらを開きます。
その奥には入り口をとり巻く処女膜があります。その真ん中に指をゆっくり差し入れました。
「やめろ」ナミと青年が同時に言いました。
「これはどういうこと」ナミが叫びます。「全部壊す」
「やめてくれ」今度は青年もナミを抱えてかばいます。
「やめてよ、この人は何もしてない」あたしは撃とうとするナミの腕を押さえました。
「こいつは人じゃない、どけ」 ナミがもういちど身構えました。
「わかってるけど、体は魔でもない。何も悪いことしてないよ」
「この人たちの命を吸いとっていたんだ、それを悪いとはいわないのか。 この変なものを育てて、それを悪いとは言わないのか」
「やめて」私は青年と小ナミの前に立ちふさがりました。「それをしたのは『魔』でしょ。この子の何が悪いの」
「そんな魔の言うことを信じるのか」ナミは譲りません。
「だって見ればわかるじゃない、それに今まで悪いやつらを消してきただけじゃない。お兄さんを消したのがそんな悪いことなの。こんな平和な町にしたのはこの魔なんだよ」
「見えるものがすべてじゃない、魔に支えられた平和なんか平和じゃないのよ。どけ」
「いたああああい」私は撃たれました。


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