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白い悪魔
【ファンタジー 官能小説】

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白い悪魔-1

プロロゴス

今から12、3年前のことです。
アタラナータとナミはふたりで仕事をしていました。魔を殺す仕事です
最初の頃は、ナミのしている事が尊いものだと思っていました。でも、ナミは正義のために魔狩りをしているのではありませんでした。
私怨というのでしょうか。
ミズチという蛇を探して、ナミは家を捨て、子を捨てました。
魔狩りをしながらその手掛かりを探しているのでした。

それは薄汚れた駅のホームでの出来事でした。ナミが魔に取りつかれた男を追いかけていた時です。
破れた胸元からAカップのブラをのぞかせていますが、周りの人たちは無関心か、「ああ、この女もレイプされたんだ」と、見るだけでした。
プラットホームの端に立っていた少年がこちらを向いて笑うと、軽く手を上げます。
その途端、逃げる男に突き飛ばされました。
少年は救いを求めるように、後ろにいたナミの白銀の髪をつかんで、数本をつかんだまま落ちていきました。髪を引っ張られたナミも、こけてしまい、 咄嗟に出したナミの手は、空だけをつかみました。
「端に転がれ、立つな」追うのを諦めて叫びます。 すでに列車が駅の構内に入ってきていました。
なのに、少年は手を伸ばしてきました。
「だめ」
列車は緊急ブレーキをきしませます。
レールに横たわる少年は、ナミを見上げています。
ホームの人はだれも動こうともせず、見ているだけでした。
そこへ列車がのしかかってきて、少年は見えなくなりました。
「くそっ」 この状況で自分にできることは何もありません。 ≪魔を追え≫逃げていく男をさがしましたが、すでに姿はありません。
列車は遠く前方を先頭に止まりました。
≪仕方ない≫気持ちを切り替えて、少年のいたあたりに駆け寄り、隙間から線路をのぞきこみました。何も見えません。
「いる? 生きてるの」 返事がありません。
≪どうしようもなかった。男が何をするかなんてわからない、何をする時間もなかった≫
≪救けられたのに。そもそも男を追いかけなければ、あの少年は死なずに済んだんだ≫
二つの気持ちがナミの中でせめぎ合います。
また、ナミのまわりで不孝が起こりました。この女はどこまで周りの人たちを不幸にするのでしょう。
前の方まで覗き込んでも、少年は見えませんでした。
誰かが、つき出したナミの尻を触って行っただけでした。
これは聖女レナという世界の中で、多次元世界のように起こる、アダルトな夢の深みをもとに、あたしに起こった事実をお話にしたものです。


レナ・テイル 8
白い悪魔     作,レナ 


        


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