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白い悪魔
【ファンタジー 官能小説】

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白い悪魔-6

「ちがう、この子は高位の医薬師だ」
「お前の手足も作れないのにか」
「これはその違うんだ」言い淀みます。 「おまえたちに関係ない」
「何があるのですか、教えてくださいな」アッチはその青年を車椅子に座り直させ、惑わせてしまいます。前から見ているとキスをしているようで、すごくエッチです。
青年は話し始めました。

―――――事故の後、僕は生死をさまよっていました。
あの列車事故で両足と片腕を切断されました。
そこにこの子が来てくれました。「もうお迎えか」
「この家で仕える主人はあなただけです。まだ契約を終わりにしたくはありません」
「それはうれしいね」うれしくても無理なことはあります。
「私はあなたの細胞を活性化させて、つなぐことができます」
「生き残って何をする。僕に人生なんかない」
「お兄様からお離れになればいいのです」
「できないことを言うな」家のすべては兄のものなのです。
このメイドですら、体は兄のものでした。時々兄のセックスのために出て行きます。僕がすることは禁止されていました。
「胸を触るぐらいは許してやろう」兄が笑っていいます
「そんなものはいらない」人の触ったものなど僕は触りたくありませんでした。
それを面白がって、セックスをさせられたことがあります。その後僕は吐いて、しばらく寝込んでしまいました。
「あなたに夢を差し上げられます。その髪、大事なのでしょう」
「ああ、天使のような人だった」
「その髪の毛と、あなたの片足で、その女の子を作ることができます」
「ほんとうか」しかし気持ちは沈み込みます。「だめだ。おまえのように、兄に取られてしまう」
「いいえ、だからあなたの足を使うのです。あなただけのものにできるからです。そして扱うのは私だけです」
「ただ、失敗するかもしれません。それほど難しく時間のかかる技なのです。特に成長を加速しては、身がくずれかねません」
「では両足で作れ」
「いいのですか」
「どうせ一本ではうまく歩けまい。倍の可能性だ」
僕はその足を使って二体の人形をつくらせました。しかし、材料が足りずに、結局片手も元に戻せなくなりました。
「その髪の毛があなたのものだったのですね。美しい真っ白な人形ができました」青年はみとれています。
地下室のマユの中でひとりは早く、ひとりはゆっくり育てました。僕はそれだけを楽しみに生きていることができました。
1年前、成長の早かったひとりをマユから出しました。もう18くらいに見えます。
それがこの子です。
それからは、魔はこの子の中で、僕の手足になってくれていました。
当然僕の命令しか聞きません。始めての僕だけのものです。
それは半年ほど前のことでした。
「俺のメイドだけでは手が足りない」兄がイラついた顔で言いに来ます。
「今日一晩、お前のを貸してくれ。大事なパーティーなんだ、失敗するわけにはいかないんだ」
嫌でしたが、それくらいなら仕方ありません。
「俺の言うことを聞くように命令しておいてくれよ」念を押してきます。
その夜、下の階のリビングからバカ騒ぎが聞こえてきました。
変に色気のある声も聞こえてきます。
≪一体何をやってるんだ≫ 布団をかぶって寝てしまいました。


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