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白い悪魔
【ファンタジー 官能小説】

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白い悪魔-3

「レナ、何をしゃべってるんですか」横のアッチがあきれ顔で言います。 「レナの店は喫茶店よ、SMクラブじゃありませんよ」
「そんなの、入ったことないからよく知らない」≪せっかくの秘密を教えてあげたのに≫
「じゃあ、よくそこまで言えたものね」
「だってそんなものだとだれかに聞いた気がするんだもの。お願い許して、もうこれで誤解はとけたんだから」アッチにはそう言っておいて、警部の腕を取って、隅へつれて行きます。
「ああいってるけど、店の奥に隠し扉があって、その向こうに秘密の会員制のエッチなやつがあるの。尋問の時、暗証番号か合い言葉を聞いといてね、あたし報奨金はいらないから、それをあとで教えて」ささやきます。
「報奨金というと、指名手配犯なのか」
「きっと何人も泣かせてると思う。あの人の言葉はよく切れる斧くらいは殺傷能力があるの」
「ありがとう、よくわかったよ」なぜか聞くのをあきらめたようです。
しばらくして、アッチの方も聞き取りが終わり、玄関先で解放されました。 でも、注意深いあたしは警官達の目配せしに気がつきます。
「これって私たちを泳がせようとしてる?」
「そうですね、だからおいたをしてはいけませんよ」アッチが優しく言います。
あたしたちはホテルに向かい、レナは豚箱行きとなるようです。
まあ、相応の結果だともいえますが、戻ってきたときのナミの怒りが怖いので、こっちも怒ったふりはしておきます。
この街には、だれかが人を襲うような雰囲気はありません。
「前に来た時とは全く違いますね」アッチもびっくりしています。
不気味な平安の中で私たちは捜査を始めました。
この状況のもととなる魔がどこかにいるはずでした。この町を牛耳っている大きな力です。
アッチは図書館へ行きました。
以前の地方新聞をあさって、犯行の日時と場所から魔を絞っていき、それと一番関連のある場所を特定していくというのです。すごいわざです。と、思います。よくわかりません。
あたしはぶらぶら町を歩き、いろんな店を見てまわりました。
店主に金をにぎらせて、おいしそうなお菓子も買います。
事件の解決の糸口は足でさがすものなのです。ドラマの名探偵が言ってました。
最初思ったより、町は普通でした。
あたしたちの住んでいる所がおかしすぎたのかもしれません。
ここにもそれなりに刺激はあります。
場所によってムラがあるのかもしれません。
そこで、ひとりのメイドに出会いました。
嫌な気配を感じて見回した時、そこに立っていたのです。
広いつばの帽子をかぶって、マスクをしていたのではっきりとはわかりませんでしたが、白銀の髪と青緑の瞳の綺麗な子でした。
一番の特徴は、この子から魔の匂いがしたことです。股のセンサーが震えて、ちょっと気持ちよくなります。
「あなたはどこの家に仕えていらっしゃるの」メイドが聞きます。きっとあたしの中の魔を感じて自分と同じだと思ったのでしょう。
普通、魔は魔を嫌うのに、寄って来るなんて変なやつです。
「あたしの親のような人はアッチというの、とてもセクシーな人」
「そう、私のご主人様はやさしい方。でも列車事故で片腕しかないんです」
「そりゃ不便ね、あんたが残りの手になってあげてるんだ」
「残りの手足です。ご主人はそんな体なので何年も外へ出ることもしませんでした。私は何度か誘ってみましたが、駄目でした。それに、この辺りはとても治安が悪かったのです」
「うそ、こんなに親切でのどかな町が?」 警察だってきちんとナミを逮捕してくれます。


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