藁の匂いに惹かれて第2話-7
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―――――――パチパチ・・・パチパチ
暖炉の中では赤々と赤と色の炎の塊が燃え、時折木のはぜる音が漏れ出ていた。
――――――1時間後、
――――――別荘内
炎の明るさは暖炉の正面に置かれたダブルベットと、
その傍らに向かい合って立つ1組の男女――ティファとウィンセントの姿をくっきりと浮かび上がらせていた。
2人は無言で向かい合ったまま、やがてどちらともなく顔を近づけ、唇を重ね押し付け、
そのまま互いの唇に吸い付き吸い上げる。
――――――――チュッ・・・チュウッ・・・チュ
「ん・・・・・」
「ん・・・ァァ・・・」
互いに顔の角度を変えながらも唇を離そうとしない。鼻息と共に微かな水音と喘ぎが混ざり始める。
唇と舌を重ねながらも、
2人の両手はせわしなく動いていく。
――――――――プチッ・・・プチプチッ・・・プチ
ティファの両手がウィンセントのワイシャツのボタンを上から1つ1つ外していく。
全て外し終わったところでウィンセント自ら両腕を回してシャツを後ろに脱ぎ捨てた。
現れたのは鍛えに鍛えられたウィンセントの締まった肉体。
ティファ自身明るいところで見るのは初めてだった。