藁の匂いに惹かれて第1話-8
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――――プルルル・・・・プッ・・・・・
先程から鳴っていたバスケットの中に入れてあったはずの専用携帯の着信音が、やっと途切れた。
(・・・・マリンか・・・・なぁ・・・)
ティファの頭の片隅をそんな考えがチラリとよぎる。
だがそれも ほんの一瞬。
「ああ・・・ん・・・」
彼女の口から甘い溜め息が漏れ、その右手は思わず藁の束をギュッとつかんでいた。
彼女の体の下には湿った藁の束。
その匂いを吸い込みつつ、その体はゆっくりと上下に動いていた。
今、彼女はうつ伏せで腰をあげた状態。上衣の黒いタンクトップは身につけたままだ。
だが彼女のスカートの下から白いショーツは抜き取られ、スカート自体も既にまくり上げられている。
そして突き出された下腹部は同じくズボンを脱いでいるウィンセントのそれに密着し、
彼の腰がゆっくりと前後に動くのに連動して上下に揺れる。
その結合部からは微かに、生々しい水音が零れ出ていた。
―――ニチャア・・クチュウ・・・ヌチュ・・・・・・
「あんっ・・・はぁっ・・・あううっ・・・・」
クラウドのような荒々しさはないが、彼の肉棒はティファの膣内を一杯に満たし、その最奥部を確実に突いてくる。
そのゆっくりとした動きが逆にティファにとってはたまらない愉悦となり、その神経を麻痺させていく。
そんな彼女の背中を見下ろしながら、自身は中腰を維持しつつ無言で腰を動かすウィンセント。
時折くっと歯を食い縛る以外、表情に変化はない。
ただただ乱れるティファの背中と艶のある長い黒髪を紅い瞳で見下ろしていた。