投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ノラ猫 
【ファンタジー 官能小説】

ノラ猫 の最初へ ノラ猫  8 ノラ猫  10 ノラ猫 の最後へ

ノラ猫-8

ぼくは泣きながらシュウがいたかもしれないことを言いました。細かいことは、怖すぎて言えません。 「ぼくはねむってたんです」そのときには自分でもそう信じていました。
「これで対抗できる。あいつにやられずに済むわ。 今日はきちんと言えたわね。いつもそうするの。わかった」チンコをなでてくれます。
「どうしたの今日は大きくなんないね。 玉、にぎりすぎた?」 軽く笑いながら出ていってしまいました。

〇おれがそんなことも忘れかけたころ、何ヵ月かしてマルが孤児院を脱走しました。
警察も出て、開いた窓や、靴跡を簡単に調べたあと、「家出ですな。しばらくしたら帰ってくるでしょう。警察は忙しいんです。まあ、パトロールはしますよ」そう言ってのんびり帰っていきました。
他の靴跡もみあたらないし、孤児院に身の代金を要求するようなやつはいません。その日くらいは近所の聞き込みをしたのかもしれません。
おれにはどうでもいいことでした。ごたごたから離れるために、そっと階段を上がると屋根裏部屋のタンスの裏へ行きます。
隙間に滑り込もうとして、嫌な気配に中をのぞきます。
真っ暗な中に目がきらめきました。あの女の子でした。
「私をどうする気。先生に言うの」
「だれにも言わないよ。これまでだってそうだっただろ」びっくりしてつっ立っていました。
「そんなところにいないで、見つかるわ」 マルに言われて、タンスの隙間に滑り込みます。
狭い中に引っ付いていると、今まで気づかなかった女の香りに包まれました。
「あんたいい人なのね」
ほめられたことなんかありませんでした。
「これはどう」ポケットから自分がかじろうと思っていたパンを出します。
少し乾いて、外の方はパン粉のようになっていましたが、マルはおいしそうに食べます。
「逃げたいのはよくわかるけど。でもつかまったらもっとひどいめにあうよ」
「私が何をされ続けているか知ってるでしょ」
正直、知りませんでした。他人のことなど構っていられませんでした。
「あれからも乱暴されていたのよ。でももうあんなやつ、嫌なの」
「今は出るのが難しいよ。それにその服じゃすぐにここの者だとばれてしまう」理性はほっとけと言います。もうこれだけでも十分協力していました。
ただ、マルの前で英雄になったような気持ちになっていました。
「気をつけるんだよ」出ていこうとすると、抱きつかれました。膨らみかけた胸が気持ちよく腕に当たります。
「ありがとう」生まれて初めて感謝されて、キスをされました。
「なんのまねだ」胸の感触が忘れられません、だめと思っても見つめてしまいます。
「あなたが秘密を守ってくれたお礼よ」引っ張ってすわらせます。 「これからどうすればいいか聞きたいの。私を見つけた賢いあなたならいい案があるでしょ」
手をふくらんだ胸へ持っていって、さわらせます。その感触に頭の中がいっぱいになりました。
「いいのよ、そのお礼よ」
前に見たあの胸が、ごわごわのブラジャー越しに感じられます。それをにぎります。指に力がこもっていきました。
「痛い」おれの手を握って、胸から離されてしまいました。「今はここまで。逃げられたら、もっとさわらせてあげる。お願い、あの男みたいなことはしないわよね」
≪マルはおれを信じてくれているんだ≫ むりやり体を離しました。
「まず、先生の私服を盗んで、出るときはおれが見張ってやるよ」言いながら、おれは英雄で、保護者になっていました。
しかし、恐ろしかったのは、あんなにマルにさわりたかったのに、気持ちよかったのに、おれの悪魔の棒はやっぱり小さな芋虫のままだったことです。


ノラ猫 の最初へ ノラ猫  8 ノラ猫  10 ノラ猫 の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前