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花狂い
【OL/お姉さん 官能小説】

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居酒屋で-1

高島が事務所に座って居る処に恵が目を輝かせ入って来た、
遥が日本に来るッてと嬉しそうに話す、恵を連れ山辺の許へ行き
話を聞くと3日前夕方着信が有り、仕事が終わり折り返し掛けると
遥が日本に来ると言い ヨーロッパで個展をする為逆回りだが
日本に立ち寄って行くと恵が話し 休み明後日取りますので課長宜しくと、
ウィンクをしながら降りて行った

遥が来日すると言っていた日 恵は朝からそわそわしながら
時折ポケットから携帯を出し、高島が注意すると
バックヤードに時々消える様にしていた

恵が高島に

「遥連絡無い、泊まると聞いたホテルもまだチェックイン、
 してない見たい」
と不安そうに話し、

「明日家で待ってよう」と、帰って行った

翌日3時過ぎに恵から電話が入り
5時半に遥の好きだった焼き鳥屋と言われ
高島は黒板に田処邸訪問と書き山辺同行直帰と書き店を出た

焼き鳥屋の前に行くと遥と大柄な白人と恵が待っていた、
山辺が

「あの時の バイヤーさんだ」と言った、

5人で席に着きビールで乾杯と成り摘まみを頼み
恵が遥に文句を言い始めた 
聞くと恵も高島達と同じ位の時刻に到着しており
今初めて話すと言った、

恵が遥の左手を取り目を丸くして 

「遥」と言うと遥が

「ジャック私の旦那」と紹介した

高島と山辺は飲みかけのビールを危うく噴き出す処だった、
遥が話始め

「昨日5時に日本に着いて真っ直ぐ実家に行ったの」、
 
「実家に9時ごろ着いて、母には連絡してたから母が玄関から出て来て、
 父出勤前でまだ家に居たのね、」

「ジャックが父呼んでくれと母に言って」
 
「父が玄関に出て来たの それでね」
遥は笑いを堪え、

「ジャック靴脱いで玄関先で正座してこう言ったの」
 
「お父さん遥さんを幸せにしますから遥さんをお嫁に下さいって」

「頭下げたのよ、父最初ぽかんとしてたの母がねジャックの
 腕取って立たせたの」

「それでね、母が家の中にって言って呉れて」
 
「父只立ってるだけなの 母に言われて父部屋に入って
 座っても何かぽーっとしてた」

「茶の間に座ったんだけど 家って小さいでしょう」
 
「6畳に茶箪笥置いて、整理タンス置いてるから」

「4人狭いのね、母は指輪見て判ったけど」
 
「父に私結婚したって言ったら、初めてジャック見たの」

「父、ジャックに頭下げて娘を宜しくって顔上げた時父、
 泣いてた 母も泣いてるの」

「母がお父さん仕事って、言ったら」
 
「休む電話しろ、って言って母に電話させて」

「弟呼んで何か話してたの」

「母がお茶出して呉れて、ニューヨークの生活の事とか
 ジャックとの話とかしていたら」

「弟がワンボックス借りて来てあそこの温泉に連れて行かれて」
 
「昨日は、夜2時ごろまでかな父とジャックと弟でお酒」

「ジャック余り日本語得意で無いから 私もまだ英語得意で無いし」

「片言で もう大変だった、父とジャック日本酒どれくらい飲んだのかな?」

「父同じ事繰り返し話してて寝ちゃった」

「家狭いから私達ホテル取ってるって言ったけど聞かなっかったの」

「連絡遅れてごめんね」遥は話す高島が

「何時結婚したの?」と聞くと二人が顔を見合わせ、指を折り始め、

「1か月前かなと言うとジャックが遥に展覧会の日と言っている」
遥は通訳しながら笑った、山辺が

「あの絵でしょう?」と遥に絵を説明した遥がジャックに話し
ジャックが頷いた、山辺が

「それなら私が縁結びだ」と話し始めた

「遥の部屋で絵を見た時 鳥肌がでた 車に積んだ時、
 展示しないで自分の物にしたいと何度思ったか」

「展示して売れ残ったら絶対買おうと思っていた」

「値段を考えている時、売れ残って買うなら安い方が良いけど?
 その値段だと直ぐ売れるなと考えていて」

「こいつが 全部買っちまった」とジャックを指さし笑い声が店に響いた
遥があの絵ねと語りだした

「1224-AからD達朝起きたら部屋が騒がしかったの」

「何で話して呉れなかったの
 あの子達口々に騒ぐの、私嬉しくて泣いたの」

「静かだった部屋が あの子達の声で一杯で」

「それでね 御免って言って、私キャンバス出したら」

「足りないって言われて結局5枚用意して始めたの」

「私必ず黄色を下に塗るの 描き初めた最初から必ず下地は黄色なの、
 初めにレッドディープが次がコバルトグリーンでマリンブルーが乗ったの、
 私シンクホワイト塗りたくて手に取ったら・・・」

「ホワイトが泣き出して怖いって言うのよ」
 
「私も他の子達も大丈夫、って言うのにあの子怖い怖いっていうの」
 
「私ナイフに少し乗せたの それでも怖がってた」

「私キャンバスの真ん中にそっと置いて、思いっきり降ろしたの」
 
「そうしたらホワイト、嬉しそうにはしゃいで,ほんとだって」

「皆がやったねって はしゃいで」覚えてるあの日の事
だから忘れない1224達の事山辺が

「題名付けないの?」と聞くと、

「他の人に任せる」と遥はビールを空けた、

高島が俺の
「ナンバー着いてない」と言うと遥が笑いながら

「あれ失敗作」と答え、山辺とジャックが怪訝な顔をした
恵と遥が絵の出来た出来事を話しジャックと山辺は
ジョッキを抱えながら笑いだした

「あの服高かったの」と思い出す様に話すと 遥が手を合わせ

「時効」と言った途端席に笑いが充満し、

恵が課長の絵私題名付ける、遥と顔を見合わせながら

「酔っ払い」

と言ったとたん、席は、大爆笑に成った


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