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花狂い
【OL/お姉さん 官能小説】

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本店での展示会-1

話声で高島は目を開けた 
トレーナーを被った遥の後ろ姿が見え腿に高島の放った後が見え
遥が楽しそうに話すのが聞こえ 部屋に入る
「起きたらこの子達が騒いでるんです煩かったでしょと」 
目を輝かせ話す黄色に塗られたキャンパスに深紅のアクリルが塗られ 
高島がそれはと聞くとこの子達これが良いって譲らないんです 

「私が耳貸さなかったって怒るんですよ」
嬉しそうにアクリル絵の具を眺め

「これ持って行くね」高島が言うと 

「失敗作だから人に見せないで」遥は言い5号であろうキャンパスに色を重ねていた
高島はそのまま出社し山辺に遥に展示会の事を話したと伝え 
山辺はカレンダーを見て何かぶつぶつとスケジュールを確認していた
部屋に戻り遥の絵を壁に飾った 
チャイムが鳴り恵が袋を下げ入って来た抱きしめ舌を絡ませ腰に手を当て離された

「駄目御飯してから」
冷蔵庫に買って来たものを入れ調理を始め 
30分程でテーブルに料理が並び高島が2本目を飲み食べていると

「遥の処から持って来たの?」と聞かれた

「この絵最悪」恵が言う 
目を見ると笑い

「遥とお酒を飲みに行って帰ったら遥これを描き始めたの 
 あの娘描き始めたら止まらないから 私布団で横に成って見てた 
 そうこの黄色彼女次は貴方って言って 
 手で黄色掬ってキャンバスにぶつけて それから赤を掬ってキャンバスに
 振りかけてその時の赤 部屋にまだ残ってる 
 その後よ最悪なの遥描いたって私の横に潜り込んできて抱き着いて来たの 
 遥押しのけようとしたけど抱き着いて来て彼女寝ちゃって 
 私その日買ったばかりのお気にの服着てたの高かったのよ 
 上も下も赤と黄色べっとり 次の日起きて私泣きたくなった最悪って
 言ったら遥絵を見て最悪って言って 二人笑ったの覚えてる 
 私車傍に止めてたから 一度家に帰って着替えたけど覚えてるその絵」
私も遥に貰った絵を飾ってる 黒い色にオレンジの鳥の翼の様なの
一枚じゃ足りないって 何度かお酒おごらせたっけ
高島もこれ 酒代と笑った 恵が洗い物を終わらせ横に座り舌を絡ませ
恵はあっちと服を脱ぎ寝室に横に成った 
恵が何度か 逝き 荒い息が落ち着き高島の胸に顔を乗せ
高島が背中に手を当て静かに時が流れ
恵は起き上がり慌ただしく帰り支度を終えると又来ますとドアを出て行った

遥の部屋に山辺と入る 山辺は一枚の絵を熱心に見る
その絵は濃い紺が塗られ真ん中に白い線の入った絵だった
山辺は右から左から離れて熱心に見ていた
裏返すと1224−Aと書かれていた 
山辺が遥に裏を見せると4枚を取り出し同じような絵だが
色が増えて行くのが解る5枚目は濃い色の中を色が躍っていた
山辺は新しい作品と古い作品を60枚程選び遥に
明日車で一緒に行こうと言い残し店に戻った 
車中あの絵は凄いと呟き幾らにしようかと目を上に向け呟き続け
山辺から額縁に入れ展示したと電話が有り明日行くと高島は山辺に答えた 
山辺の知り合いに事前に頼んでいた為 スムーズに運んだと山辺から伝えられ
翌日4か月前まで居た店を訊ね 展示室に入ると遥の絵が並んでいた 
展示のパテーションから違う 照明が遥の絵を引き立たせ
奥に入ると5枚の絵に売約済のシールが貼られていた 
山辺の欲しがっていた絵だ高島が見ると真ん中の白い線が膨らみ
キャンパスを白く変えて行く首を振ると濃い色に線が浮かんでいた 
高島が山辺を見ると判るかと 昨日この絵の値段考えて入たんだ 
私も欲しい安くしたら売れるだろ
高いと私の財布が何て助平な考えで見てたんだ 
入口から2人入って来て一人はこの店の名札を付けていて 
もう一人は外人で この絵を見て私にこれ全部売れって言うんだ 
1万ドルでどうだって1万ドル100万か1枚20万首振ったら
2万ドル出すって言ったから握手して奴さんこの絵の作者はって聞くから
明日来るッて言ったら小切手切って 帰って行ったんだ
見たら10万ドルって書いて有って通訳が1枚と全部を言い間違った
みたいだけど遥ちゃんの絵200万付いたと嬉しそうに話した
遥が黒いスーツに入館証を付けはにかんだ顔で 高島達の傍に歩み寄って来た 
ギャラリーに人が入って来る 山辺が昨日の外人さんと耳打ちした
外人が遥に握手を求め躊躇しながら遥が返した 
連れの日本人が昨日あなたの絵を見て買ったものだと外人を紹介して 
外人が何か言った 通訳が

「貴方にニューヨークに来て絵を描いて貰いたい」 

「私は貴方の絵を売りたい生活は保障するがどうだろう?」
と提案してきた
遥は唖然として山辺を見た 山辺が頷き

「遥ちゃん貴方日本に居ては駄目だあちらで好きな風に描きなさい」
言われ遥は頷いた 外人は通訳に何か言うと遥にハグして 
通訳が名刺を出し

「私が手続きしますので連絡はこちらに」
ギャラリーを去って行った
展覧会は盛況に終わり絵は完売となった 
山辺がもう少し持って来れば良かったと悔やんでいた 
5枚の絵は最後までお客様の目を楽しませこの絵が欲しいという客を
宥めるのに苦労したと山辺が終わった時 高島に溢した
二週間後高島と恵と山辺の見送る中遥は旅立った


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