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花狂い
【OL/お姉さん 官能小説】

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クレーマー-1

催事が終わり一段落した朝高島は6階の朝礼の席に立った
一枚の紙を各自に渡すそれには線が引いて有り休憩仕事と割り振られていた
加藤が何ですかこれと馬鹿にしたような声で聞いて来る 
高島はこのシフトで休憩をお願いしますと加藤を見ながら言った
誰がこの線とは問いません皆さんで組んで下さい 
これならお昼に人が居ないと言うことは無く成りますまた休憩だからと
他の階の人を誘うことは禁じます 

「これはお願いでは無く命令です」と強く言った 
各フロアーの責任者がその日の仕事に差し障ると
私に進言した人も居まして 

「誰が言ったの?」加藤が言うのを押止 
今日からお願いしますと締めくった
加藤が水野と連れだって話しながら売り場へ戻って行った
高島は催事場へ顔を出し 中元商戦はこれからだが
前倒しで展示しているまだ人も少なく売り場に
一人女子従業員が所在なさそうに座って居た
声を掛けると肩までのウエーブの掛かった髪を上げ丸顔の女性が顔を上げ 
始まりはこんなものですね月末から来月がピークですからと所在なさそうに呟いた
大変ですけどお願いしますと頭を下げ事務所に戻り 
昼時フロワーを回ると所在なさそうに店員たちがフロアーに立っている
暇なのに休憩ダメって可笑しいよね
聞こえよがしに加藤が同僚に話すのを無視して事務所に戻り 
2時ごろ久保山がエスカレーターで道畑夫人を7階のVIPルームに案内するのが見えた
阿佐ヶ谷にあの人はと尋ねると 
この地で有名な企業の社長夫人で道畑と教えられ
二年前にご主人が脳溢血で倒れ一命はとりとめたが仕事は長男が受け継いでいると
この店の創業からのお得意様で年二回の贈答時期は売り上げの3割を占める
お客様と教えられ 6階から加藤がVIPルームに入って行き久保山が出て来た
阿佐ヶ谷が週三四回はあれだよ 加藤さんあれで四時五時までVIPルームさと
苦々しげに言い捨てお得意様の接待名目のさぼり誰も言わないけど
あの会社大丈夫なのかな? 娘婿が何か大変そうとこの間話していたけどと付け加え
来店したお客様の対応に行った阿佐ヶ谷の名前をSNSに挙げられてから
名指しで服を作りたいと来店するお客様が増え阿佐ヶ谷は嬉しい悲鳴を上げていた
8階から中元担当の塩崎が高島を慌てた声で呼びに降りて来た 
8階の踊り場でお客様が転倒し責任者を呼べと騒いでると
高島が向かうと8階の踊り場に中年のサラリーマン風の男性が立っている 
グレイのスーツの膝に濡れたような跡が付いていて高島が何か?問うと
これとスラックスを指し床を指した
床には誰が溢したのかコーヒーの紙コップと水たまりが有った 
サラリーマンが大きな声で騒ぎ出した

「これから仕事なのにどうしてくれる?」
高島が謝罪すると謝罪は良いからどう対処するのと
猫がネズミを甚振る様な目で嵩に懸かった様に大きな声で高島に詰め寄ってきた

「どうしました?」野原が屈強な部下を二人連れ高島の下へと歩いて来た 
サラリーマンが声をさらに上げもうすぐ仕事に入らなければ成らないどうするのと
高島に詰め寄る 野原がサラリーマンの傍により

「申し訳ございません」と言いながら部下に目配せし
二人がサラリーマンの手を両側から掴んだ
屈強な男三人に囲まれ怯みながらも高島に大きな声でどうするのと騒ぐ 
野原が低い声で

「お客様聞こえてますから少し静かにして呉れますか?」と丁寧に話し

「ここではなんですから事務所で対処しますのでどうぞ」
と丁寧に言いながら部下の二人に手を押さえられサラリーマンは引き連られていく 
サラリーマンが手を離させようと身じろぎするが体格の良い
有段者達に押さえられた手は外すことなど不可能だった 
ひきずられながらサラリーマンが俺は何も悪くないと騒ぎ扉を開け事務所に
二名の部下は扉の前に立った 
野原は腰から特殊警棒を出し高島さん最近これを皆に持たせようかと思ってと
一振りする警棒が音を立て伸びた立っているサラリーマンを無視して
高島に伸びた警棒を見せこれ強いですよと部屋の隅に置いてあるブロックを叩いた 
にぶい音がしてブロックが半分に成り最近は物騒ですからと言いながら
サラリーマンに背を向け警棒を後ろのサラリーマンの腹に打ち込んだ 
サラリーマンが苦悶の表情を浮かべながら蹲る
野原が失礼しました畳もうと思って横にして後ろに居たのを気が付かず申し訳ないと 
丁寧にサラリーマンを抱き上げ椅子に座らせた
サラリーマンは切れ切れに保障してもらうからなと高島を見た 
野原が椅子に座り恐れ入りますがお名前をお伺い出来ますかと尋ねると
何故私はこれを綺麗にして貰えば良いだけだと部屋に響くように言った 
野原は手を上下させながら聞こえてますよと低い声で言いながら
サラリーマンを睨んだサラリーマンは怯みながらも
高島にどうするのと重ねて言う 
野原が目配せするとドアに立っていた二人が
サラリーマンのポケットから財布と携帯をテーブルに出した



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