寂しい身体-6
「ふふ、橋口さんのエッチ…。触りたくなっちゃった?」
乳首から唇を離して、真由美は優希の耳元で囁く。
「ちゃんとコンドームも準備してるから、心配しないで…?」
「時任さん、そんな…。いいんですか…?」
「ふふ、シャワー浴びてきます」
真由美はそう言うと、優希から体を離してバスルームへと消えていく。
優希は胸を高鳴りを抑えようとするが、左胸に残る柔らかい舌の感触を思い出して、さらに股間に熱が集中してしまう。
優希はどうやって待っていいかわからず、備え付けのスリッパに履き替えて、自身の服を脱いでボクサーパンツ姿になると、ベッドの端の方に座った。
口下手な優希は、付き合った女性以外と性交渉に及んだことはなかったし、付き合った女性自体も少ない。
ガタン、と音がしたかと思うと、バスタオルを巻いただけの真由美が出てくる。
「あ、あの…本当に、嫌じゃないですか。僕と、なんて…」
「嫌だと思っててシャワー浴びると思います?」
クスクス笑いながら、真由美は自身のバッグからコンドームの箱を取り出しベッドの上に置いて、優希の隣に座った。
「期待してるから、橋口さんだってこんな格好して待ってるんでしょう?」
「ど、ど、…どうしていいかわからなくって」
「大丈夫ですよ」
真由美はそっと、優希の胸元にキスをする。
そして背中に右手を這わせて、爪先で背中を軽く引っ掻くようにしながら、愛撫した。
「あたしも、橋口さんとは初めてだからうまくできるかわかんない。一緒です」
「時任さん…」
優希は我慢できずに、真由美の体を抱きしめると自身の唇を真由美の唇に押し付けた。
そしてゆっくりとベッドへと押し倒し、身につけているタオルを剥ぎ取る。
灯りをつけたままだったので、真由美は身をよじるようにして、自身の手で体を隠すようにした。
だが、優希は真由美の手を取り、ベッドに押し付ける。
「ちゃんと…見たいです」
はぁ、はぁ…と興奮してしまって、荒い吐息が優希の口から思わず漏れる。
「優しくしてくださいね…?」
うるむような瞳で、優希を見た。
目の前の男は、女体に慣れていないらしい。
じっくりと、真由美の体を見つめるが、どうしていいかわからないような目付きだった。
「すみません、なんか…緊張しちゃって…」
「あたしがしましょうか…」
真由美は起き上がって、優希をベッドに寝かせる。
ちゅ、と額にキスをして、首筋から胸元へとキスを落とした。
「わっ…」
舌が、優希の乳首を這う。
舌先で、また舌の面積の広い部分で、しつこく愛撫される。
「時任さん…ああ…」
「緊張…解れてきましたか…?こっちはカチカチみたいですけど」
真由美は左手で、ボクサーパンツの上から熱を持ったそこに触れる。
「このことは…内緒にしてくださいね?」
優希のボクサーパンツを脱がして、太もものあたりにキスをしながら、じょじょに中心へと舌を這わせていく。
ビクビクと、優希の体は震えていた。
「ビクビクしてる…橋口さん可愛い」