先輩のお礼-2
「今、ここで出来ることも、お願いしてもいいですか」
「え?なに?ココアもう一本?それくらいならお易い御用ですよ」
真由美がクスクスと笑って言った。
こんなことをお願いしてもいいだろうか…嫌われないだろうか…金治は唾を飲み込み、改めて口を開く。
「オナニー…見せて欲しいです」
「え。え…?」
真由美がその言葉の意味を理解して顔を真っ赤にし、口をぱくぱくさせている。
「さっき「ここで出来ること」って言ったよね?え…あの…ここで、しろってこと…?」
「先輩、この場所で俺にマッサージしろとか言ってなかったですっけ?あんなエロい下着履いて、誘ってきたのに?オナニーはダメ?」
「そ、それは…そうだけど…」
金治を見ていた目を逸らして、しばらく考え込む。そのままの状態で「た、たとえば、うちの家とかじゃダメなの…?」と呟いた。
「だ、だってエッチより…恥ずかしいよ、オナニーなんて…」
金治は絡ませた腕を解いて、真由美の背中へ手を回し、体を引き寄せる。
真由美に対して、おそらくこんなに大胆な発言をしたことは、関係を持つようになってから初めてだろう。
「お礼をしたい」という真由美の発言は、それほどまでに金治を大胆にさせたのだ。
「先輩の…見てみたい。自分の指で気持ちよくなっちゃうところ。会社でしちゃうのに、俺の前ではダメなんですか?」
真由美の耳元で、そう囁く。
普段とは異なる金治の少し強引なところに、真由美もドキドキしていた。しかもここは、オフィスだ。
「先輩がお礼したいって言ったんですよ」
「だ、だって…ご飯とか…そういうの考えてたから…」
そう言い終える前に、金治の指先がそわそわと背中で動く。
ビクン、と真由美の体が震えた。
「見たい…。今日もエロい下着、つけてるんでしょう?」
「そんなに背中、触らないで…。したくなっちゃう…」
「していいんですよ?」
耳元で囁かれるその声さえ、真由美の子宮を疼かせてしまう。
真由美は下を向いて、ゆっくりとスカートの裾をたくしあげようとする。
「恥ずかしい…」