犯される先輩を想像して-3
金治は焦りながら、顔を真っ赤にして言った。
そんな金治の腕に、真由美は腕をからませる。
「ありがとう。佐田くんは優しいね…。何とか挿入はされなかったから。
あたしが嫌だって抵抗したのもあるけれど、若そうだったから、ビビったのかもね?」
金治は気づいた。
真由美の太ももの内側に、くっきりとアザが付いていることに。おそらく指のあとだろう。
つまり興奮した男は、真由美の太ももを力任せに掴んだのだ。
「アザ…つけられるほど強く掴まれたんですか…」
金治はその部分を、柔らかく押す。
「ひどい…こんな…」
「あ、本当だ…気づかなかった。少し、ここもヒリヒリしてる」
真由美は自らの股間を指さし、言った。
涙が止まり笑ってはいるが、震えている。
「挿入されてないのに…そんな無理なこと…されたんですか…」
「二回も口の中で出された。頭掴まれて。最悪。佐田くんならそんなひどいこと、しないのにねえ?」
真由美が言い終わる前に、その体を金治は抱き寄せる。
「俺も…同じですよ。程度の問題じゃないでしょう」
「違うよ、佐田くんは違う」
真由美も、金治の体をぎゅっと抱きしめた。
体を震わせ、声を押し殺して、泣いた。
改めて、とても怖かったのだと感じた。
ただーー少しばかり、快楽を求めた自分もいた。情けなかった。
しばらく二人は何も喋らなかったが、金治が口を開く。
「今日は、帰らない方がいいですか?もちろん何も、しませんから…」
「いてくれるの…?」
「なんか、そういう風に言ってくれるかなあって期待をこめて、俺も明日有給取っちゃいました。田中さんに、変な風に思われますかね」
照れながら、ぽりぽりと金治は頬を人差し指でかく。
「一緒に、寝てくれる…?」
「いいですよ。もちろん」
その夜、金治は真由美の寝室の大きなベッドで、真由美が眠ったのを確認すると、ゆっくりと端の方に移動した。
何もする気はないつもりでいたが、いざそんなに無防備にされるとさすがに困ってしまったのだった。
(ーーまじ、かよ…)
真由美の寝息が、金治の背中越しに伝わってくる。
そんな中、自分のそれが痛い程に勃起してしまっていた。
(先輩が…会社のトイレでオナニーしてたなんて…)
金治は静かに立ち上がり、そっと寝室を出た。
何度か来ているから、真由美の部屋の灯りのスイッチの位置など、既に把握している。リビングの電気をつけて、ゆっくりとソファーに座った。
真由美に借りたハーフパンツと、自らのボクサーパンツを少しだけ下ろし、目の前のテーブルに箱ティッシュが置いてあるのを確認する。目を閉じて、右手で自らのペニスを軽く握り、さする。
(先輩は…どうやってオナニーしたんだろう…)
便座に座り、金治が何度か見たことのある黒のガーターベルトを身につけている真由美を想像した。
右手を秘部に添えて、声を出さないように左手で口元を押さえたんだろうか…そんなことを考えた。
(やばい、まじで…やばい…)