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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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思いがけない出来事 1-9

その凄さにいち早く反応したのが麗子だった。
「あ、あら?だ、大輔、くん、だったわよね?
 美奈子は、美奈子は、どう、ど、どう、したの?その、ペニス……。
 ああ、わかったわ。美奈子は、この極太ペニスでいっちゃったのね?
 羨ましいわ。
 みんなが騒ぐほど、凄いいき方だったのね?
 ねえ、確かに、さっきよりも、さっきまでよりも、全然太くて……。
 ああ、逞しいわ。」

麗子の、大輔のペニスを見る表情は見る見るうちにうっとりとしてきた。
気が付くと、麗子の手が大輔のペニスへと伸びていた。

「お、お母様。美奈子が、美奈子が大変な時に……。なにを、一体何を……。」
大輔に縋りつく母親を咎めようとした紗理奈の背後から礼二がいきなり抱きしめた。
礼二の手は、的確に、紗理奈の下半身と上半身の性感帯を捉え、
その両手はすぐさま、もどかしいくらいのゆったりさで、
紗理奈の性感帯を刺激し始めた。

激しい愛撫ならば、紗理奈はその手を振り払い、母親を追いかけただろう。
しかし、礼二の手は、あまりにもゆったりと余裕を持って動き、
それでいて、的確に紗理奈の性感帯を刺激した。
紗理奈は母親に向かって走り出そうとして踏み出した脚が、ガクガクと緩み、
立っていられなくなるほどの快感を感じた。

「紗理奈。美奈子のことは田辺さんに任せておけ。
 お前がどう騒いだところで、美奈子を救えるわけでもあるまい。
 お前は、今お前にできることをすればいいだけのことだ。
 美奈子を救おうとしている田辺さん。
 今のお前にできることは、
 その田辺さんを怒らせないようにすることだけじゃないのか?」

紗理奈はなぜかしら反論もせずに礼二の言葉に聞き入っていた。
麗子は大輔に抱き留められながら礼二の言葉をぼーっと聞いていた。
「田辺さんが大丈夫だと言ったら大丈夫なんだ。
 任せろと言ったら、任せるんだ。」
「でも、でも、もしも、美奈子が……。」
「ああ、もし、ダメだったら、その時は、オレたちにも覚悟がある。
 ただ、それまでは黙ってオレたちの指示に従うんだ。
 そうでないと、田辺さんは美奈子を見殺しにするぞ。」
「み、美奈子が、死んでしまう?」
「ああ。だから、そうならないためにも、オレたちの言うことを聞け。
 黙って、オレたちに抱かれているんだ。
 その間に、田辺さんが必ず助けてくれる。」

レイプ犯の主犯格が、被害者の一人の命を救おうとしている。
だから、それを信じろ。
そして、その為に、お前たちは無駄な抵抗をせずに、オレたちに抱かれろ。

礼二が述べているのは、つまりはそういうことだった。
部屋の隅で聞いている香澄にはにわかに信じがたいことではあった。、
しかし、田辺は、少し前に、同じように美奈子の命を救っている。
オナニーに没頭したままででは、媚薬の強烈な作用もあって、心臓が持たないだろう、
そう言って、美奈子の急所を刺激することによって気絶させ、
美奈子を救うという方法を教え、それを行うことを許したのも田辺だった。
一度はそうして、レイプ犯の主犯でありながら、美奈子の命を救ったのだ。
しかし、今回はどうなのだろう。

大輔は、明らかに行き過ぎた性行為によって、美奈子の命を奪ったようだった。
その命を救うと言うからには、美奈子はまだ、仮死状態なのかもしれなかった。
しかし、それを必ず救えるという保証はない。

母親である麗子に、少しでも冷静さが残っているのなら、
迷わず救急車を呼ぶことを田辺たちに提案しただろう。
しかし現実には、麗子は現実の把握さえできていない。
そして紗理奈も、田辺が伝えたのだろう、礼二の言葉をそのまま信じ、
治療を田辺に任せ、わが身をレイプ犯たちに捧げようとしているのだ。

(完全なる奴隷。麗子だけじゃない。紗理奈さんも、もう何も見えていない。)
香澄がそう思って立ち上がろうとした時、麗子が口を開いた。

「紗理奈。あなたがわたしにいろいろと思っているのはわかっているわ。 
 確かにわたしはあなたの母親として、いいえ、あなただけじゃない、
 美奈子の、敏明の母親として、そしてあなた方のお父様の妻として、
 ふさわしい女ではないのかもしれない。
 でもそれはわたしたちの問題だわ。
 わたしたちが背負ってわたしたちで解決すべき問題よ。
 今日のことも、お父様が作った薬がきっかけならば、
 香澄にはなんの関りもないことよ。
 香澄はさっき、自分の命を懸けて美奈子を救ってくれた。
 なのに紗理奈。あなたはその香澄をここぞとばかりに徹底的にいたぶり、
 辱め、痛めつけたわ。」
「お母様。でも、あれは……。」
「紗理奈。正直に言ってちょうだい。あれは……。
 本来は、わたしにぶつけるべき怒りだったのではなかったの?」
「えっ?」
「母親であるわたしに対するわだかまりや、同じ女として許せないことへの怒り、
 そんなものを香澄にぶつけてしまったんじゃないの?」
「……。」
「香澄は、今回のことには全く関係ないわ。だから……。
 もうこれ以上、香澄を巻き込むのはやめましょう。
 わたしとあなたと、そして、もしも運が良ければ、美奈子と、
 同じ女同士、女としての性を、女としての業を、受け入れて、乗り越えていくの。
 それしか、わたしたちが生きていく術はないのよ。
 もっとも……。今日を、仮に、生き延びることができたら、の話だけれど。」

母親の言葉を聞きながら、紗理奈は泣いていた。
母はすべてを分かっていた。
わかっていたうえで、選ぶべき道ではなく、選ばざるを得ない道を選んでいたのだ。


麗子と、それを見つめる紗理奈の表情からすべてを読み取ったのだろう、
礼二が紗理奈の肩に手を置いた。
大輔は距離をとりながらも、麗子に近づいた。


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