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紺碧の獲物(ターゲット)
【ロリ 官能小説】

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第2話 官能の渦の中で失われる12歳の処女-2

その日の授業は響(おと)の頭の中には全く入っていかなかった。授業中も休み時間もランチタイムも、考えていたことは放課後の”儀式”のことだった。やがて、自分も結音と同じように・・・そう考えるたびに動悸が強くなる。

 今日の朝、結音とは校門の前で鉢合わせした。だが、お互い俯くだけで、挨拶もなく、

「じゃあ、午後3時半に体育館でね。」と響、それに結音が、

「うん」とだけ答えて、お互いがそれぞれの教室に向かっていたのだった。

キンコンカンコーン!

終礼のチャイムが鳴った、昨日の結音の時と同じように・・・

「どうしよう・・」

 結音も同じように理性と性の欲望の間で葛藤したことを知らず、響は呟いた。結音よりは1歳年上の、いや、正確に言えば1歳と6ヶ月年上の響だ。その身体の性的成長度合は当然、結音よりは進んでいるはずだ。その結音が、響より先にその処女を官能の女神に捧げたのだ。響は思い切って踏み込むべきなのだろう。が、まだ中学1年生の響には結音と同じようにそれは重く苦しい選択だった、どちらを選ぶにも・・・

 同級生が部活や校外の習い事に向かうため、一人、また一人と教室を離れていく。それでも響はまだ逡巡していた。だがそこに、中等部1年C組の教室の扉に初等部5年生の児童が立っているのを響は認めた。結音だ。結音が扉の向こうからじっと響のことを見つめていたのだ。
 
 それを見た響は遂に決断した。
 
 中学に進級したばかりで陰毛はまだ産毛程度とまだ幼さを色濃く残しているとはいえ、そのモデル並みのスタイルとやや膨よかな、ブルマや水着をより官能的に際立たせる体つきは、響の潜在的な”感度”の良さをある意味物語っていた。しかし、厳格な両親と清楚な美しさを持つ清純三姉妹と言われた姉に囲まれ、明治純真女子学院のような”淑女の養成校”で学んできた響は、同年代の少女であれば当然持っているであろう性的関心をこれまでは無意識に押さえ込んで過ごしてきた。だが、どうにか抑え込んできたものが、姉が購読しているファッション誌のセックス特集を目にしたことで導火線に点火され、年下の、小学生の結音が目の前で歓喜の声を上げて処女を失い、自らも耐えられない程の性技の快楽に浸ってしまったことで発火してしまった。今となっては、内なる欲望を抑え込むことはもはや不可能だった。結音の姿がそれを響に悟らせたのだった。

「結音ちゃん」

扉の向こうの廊下に唇をきっ、と閉じて立っている結音に響は語りかけた。

「運命だよね、行こう。」

響は自分に言い聞かせるように結音に告げた。”そこ”に向かって進んで行くことを。

こくり、と肯く結音。
結音にも分かっていた、響の処女が奪われるのを見届けるだけでは済まないであろうことを。触手淫獣が自分を放っておくわけがないことを。それでも、健気にも響と運命を共にしようと覚悟を決め来ていたのだ。

 そんな結音の小さな手を引くと、響は中等部校舎の廊下を体育館に向けて歩き出したのであった。11歳の愛しい”妹”とともに、官能の渦に自ら飛び込もうと・・・

 二人の美少女は互いに手を握りしめながら、中等部体育館の扉の前に立っていた。二人のとも周りの人に聞かれてしまうのではないかというほど、バクバクと心音が高まり、背中から首筋にかけてくすぐったいような寒気を感じていた。それでも響が勇気を振り絞って体育館の扉に手をかけ、手前に引き開けた。

”体育館内の照明装置が故障中のため、部活等は初等部・高等部体育館を使用してください”

 響たちの目の前に使用禁止の看板が立てかけれていた。淫獣が響と結音以外に体育館に入ってこないように仕組んだものに間違いない。

「誰も来ないんだよね、響ちゃん」

 結音の問いに、それは、誰も助けに来てくれない、のか、誰も邪魔しには来ない、なのか、響は自問した。自分にとっての答えはおそらく後者で、結音の紅潮した顔を見た響は、きっと結音もそうだろうと確信した。

「そうだね・・私たち・・」そこまで言って、響は口を噤んだ。

 数分間、わずかな時間だが、体育館に入口にたたずんでいた二人だったが、その数分間が二人には数時間のも思えるほどだった。そして、結音の手を引いて、響は無言で体育館の暗がりの中、結界の内側へ、ゆっくりと進んでいった。

体育館の暗がりの中で、ほのかに明るい部分があった。体育館のバスケのセンターサークル、昨日、結音が処女を失い、響が官能の頂に達した、あの場所だ。二人は誰に指示されるでもなくそこに向かっていた。そこが、自分たちに与えられた運命の場所であることを既に悟っていたのだ。

「待ちかねていたぞ、結城響、木崎結音!」

あの、不気味な声が再び二人の美少女の耳に届いた。

「入口でグズグズしおっておったので、怖気付いたと思ったわい。が、覚悟を決めたようだのう・・」

「は・・い・・」

響は自分でも意外だったが、触手淫獣の問いに肯定的な答えを発してしまったのだ。

「よかろう、では前に進むが良い、結城響。その円の中心まで。」

 淫獣は結音の11歳の処女を奪った時と同じ場所に来るよう、中学1年生の美少女に命じたのだった。


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