投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

よだかの星に微笑みを(第二部)
【SF 官能小説】

よだかの星に微笑みを(第二部)の最初へ よだかの星に微笑みを(第二部) 10 よだかの星に微笑みを(第二部) 12 よだかの星に微笑みを(第二部)の最後へ

深入り-4

「ちわ!」
「おい、弘前、また来たぞ。」
「支配人、一応、お客じゃないですか。いらっしゃいませ!」
岡田妹がバイト先にまた現れた。なんだかふらふらしている。
「ちょっと弘前サン、いいっすか。あ、これ、注文の代わり。」
岡田妹は五千円札を俺に渡した。それを支配人に渡した俺は
「出てきていいですか。」
「いいよ。ラリってるような学生にいられても困るから頼む。今日はそのまま帰れ。時給はちゃんと付けといてやる。あと、この金は返してやれ。」
店の近くの小さな公園に行った。夕方で寒く、人はいなかった。岡田妹は泥酔しているようだった。中学生である。卒業式は済んだのかもしれないが、いずれにしても未成年だ。こいつのことだから、クスリかもしれない。
ベンチに腰掛けた。
「すいません。誰かに話、聞いてもらいたくて。弘前サン、優しいから。」
「名前、なんて言うの?」
「ヒカリです。兄貴はヒロヤ。知ってるんでしょ?」
「兄貴はどうでもいいけど。」
「弘前サン、あたし達と同じ改造人間なんでしょ?」
「えっ?」
「マリエさんより立場、上っすよね。」
「それは違う。」
「じゃあ、秘密聞かれたから、死んでもらいますよ、ほら。」
いきなり変身した。赤いアリが破れた制服を着た異様な格好になった。大顎を開いて寄せてきた。
「パンツも破れたぞ。帰りどうするの? て言うか、戻れよ。」
「ほら、全然恐がらないじゃないすか!」
ヒカリは戻った。破れたパンツを脱ぎながら、俺に性器を開いて見せた。
「見てくださいよ、ここ。真っ赤でしょ。」
俺に顔を近づけさせた。おしっこ以外のにおいは殆どしなかった。日本人だからだろう。しかし、穴は大きく、全体が初めから開いていた。
「あたし、旦那さんがいて子供がいるフツーの生活、夢なんすよ。でも、あたしの仕事、まあ、自分でやるって決めたんすけど、これなんすよね。」
「これって何?」
ヒカリの性器と話しているようで、俺は少し興奮してきた。
「アレですよ。セックスして、仲間、増やすやつ。うちの組織が大々的に始めた・・・。」
「病気をはやらせること?」
「病気なんて罹らないですよ。何言ってんですか。あたし、仲間増やしましたよう。ただ、プロならともかく、子供だからひたすら回されるばっかで。そろそろ辞めたいんすよね。」
「セックスで仲間になる?」
「男の人は効率悪いから、やらないですよね。でも、弘前サン、ポリアンナにしたでしよ。毎日泣いてますよ。便所で大泣きしやがって、あ、すみません、大泣きしたとき、あいつが変身したの見ちゃいました。関係悪いんですか。」
「関係は微妙だけど。ちょっとごめん、興奮してきた。」
ヒカリが喋るたびに穴が開閉し、においが濃くなってきていた。腋臭のにおいではない。女の子の若いにおいである。予想外に俺は硬く勃起して、耐えがたいほど興奮してきた。
「あ、癖でフェロモン垂れ流しになってた。でもいいっすよ。使ってもらって。すっきりしちゃってください。」
情けない話だが、俺は銭湯に来たかのように、その場で服を脱ぐと、変身した。俺を見たヒカリも驚いて、防御反応だろう、変身した。
「きゃっ! 怖い! すみません! やっぱ、今言ったこと、無しにしてください! うっ!」
ヒカリの腹の深くに俺は入り込んでいた。経験豊かそうなヒカリの性器のほうは、恐れもせず丁寧に俺を包んでくれた。
蜂と蟻とは種類が近いらしい。たちまち射精を強要された。俺のが出なくなってしまうまで、脚を絡めてヒカリは俺を離させなかった。
「ああああ、気持ちいいですう! 止まらない! もうだめえ!」
いきなり人形のようにヒカリは崩折れて、裸の中学生ヤンキーに戻ってしまった。俺はまだ蜂のまま、ヤンキーの股を突き刺していた。
「よだれ流しちゃう女もいるんだな。でも、よく見るとかわいい顔だ。」
快感に気絶したヒカリをどうしようかと悩んだ末、俺はアパートへ連れて行った。トンボのように合体した状態で飛んでいった。
裸で休ませている間、ヒカリの体にあの模様が現れた。
やがて目を覚ましたヒカリは、全裸のまま土下座した。
「どうもすみませんでした。これからは弘前サンのこと、信じて頑張ります。」
「話聞かなくてごめん。セックスしただけだよな。」
「いえ、なんか、こう、前向きな気分です。」
ヒカリは帰った。
ますます事情に深入りしていく自分に俺は呆れもしたが、組織に関われば、渡部を救う何かがあるかもしれないと、初めて積極的な思いが湧いてくるのを俺は感じた。


よだかの星に微笑みを(第二部)の最初へ よだかの星に微笑みを(第二部) 10 よだかの星に微笑みを(第二部) 12 よだかの星に微笑みを(第二部)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前