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つまみぐい
【その他 官能小説】

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怪盗少女に気をつけろ-6


 手加減なしの快楽拷問は夜更けまで続けられ、月明かりのスポットライトを浴びた美少女プリマヴェーラは恍惚の表情で精液をすすり、見違えるほど妖艶な娘へと成長を遂げていた。門限の午後六時もとっくに過ぎており、部活や塾などの理由がない限り門限を破ってはならない、と家族からもきつく言われている。
 けれども媚薬漬けのプリマヴェーラにはもはや正常な判断ができなくなっていた。空腹を感じることもなければ眠気を感じることもない。開放された性欲の赴くままに淫らな行為をしている瞬間がいちばん幸せなのだと思えた。
 黒い天使のおかげでフェラチオをおぼえ、セックスをおぼえ、オナニーをおぼえ、オーガズムをおぼえた。体が心の成長にようやく追い付いたのだ。
「怪盗プリマヴェーラ、これに懲りたら明日から心を入れ換えたまえ。そして盗みなんかはもうやめて、僕の性奴隷として生きていくと誓うんだ」
「ねえ、セードレーって何?」
「君は何も知らなくて良い。黙って僕の言いなりになっていれば良いのだよ」
「はい、わかりました……」
 うわ言のように声を絞り出すプリマヴェーラの肉体に、黒い天使の猛々しい巨根が重なりにいく。それはすぐに交わり、深く繋がって、互いを求め合うようにして下半身で意思表示をする。
「あっ、あっ、あっ、あっ、いっ、いくっ、あっ、あっ、いくっ」
 幼いヴァギナを満たして抜き差しされるペニス。オーガズムを我慢することなどもはや不可能だった。
「もうだめー、いくうー、あー、いっちゃうー」
 これが何度目の絶頂になるのか、本人にもわからない。徐々に昇っていく気持ち良さに身震いしながら、「プリマヴェーラ」という職業を今日卒業する一人の少女は子宮の奥に微熱をおぼえ、これまでの罪を償うように黒い天使の腕の中で果てていった。
 そんなふうに夜明け頃までセックスをさせられたプリマヴェーラは、内診台から降ろされた後で新品のセーラー服に着替えてこう言った。
「これ、あなたに返すわ」
 それは黒い天使の体の一部でもある「天使のリング」だった。彼はこのリングがないと天界に帰れないのである。
 確かに、と言って黒い天使はリングを受け取った。どうやら自分のものに間違いなさそうだ。
「それにしても、こんなものを盗んでどうするつもりだったんだい?」
 黒い天使は率直な疑問を漏らした。
「だって、ちょうどお家の蛍光灯が切れちゃってて、暗くて怖いって妹が言うから少し借りてただけなの。ごめんなさい」
 プリマヴェーラは反省の弁を述べた。天使のリングは自ら発光するので蛍光灯の代わりにぴったりだった。しかし勝手に借りてしまったのは失敗だったと思う。
「どんなにエッチな罰でも受けます。だからあたしのことを嫌いにならないで?」
「もちろんだとも。君の可能性を評価したのは僕だからね。とはいえ、くれぐれも性犯罪には気をつけたまえ。君にはもっと魅力的な大人の女性に成長してもらわないといけないからね」
「うーん、ちょっと不安かも……」
 世の中には悪い大人がたくさんいる。未成年に裸の画像を送らせたり、同年代を装って少女たちに接触してわいせつな行為に及んだり、スリルを味わうために盗撮をおこなう人間もいる。
 だから怪盗プリマヴェーラはそんな大人たちから画像データなどを盗み、被害者である少女たちを守るためにそのデータを消去してきたのだ。
 しかし、悪は絶えない。はやく次のプリマヴェーラにバトンタッチしないと、やがてこの国は滅びてしまうだろう。
「やっぱり気が変わったわ。あたし、あなたのセードレーにはならない」
 美しい黒髪を風になびかせながらプリマヴェーラはきっぱりと言った。
「君ならそう言うと思ったよ。仕方がない、今回はおとなしくあきらめることにしよう。天界も素晴らしい場所だけど、人間界もなかなか捨てたものじゃないね」
「そういうこと」
 美少女代表のプリマヴェーラは晴れやかな気持ちでウィンクし、「さらば」と手を振り優雅に飛び去っていく黒い天使の後ろ姿をいつまでも見送っていた。
 しかし……。
「やばい! 明日から中間テストが始まるんだった。どうしよう」
 一夜かぎりの夢から覚めて現実を突きつけられたプリマヴェーラは、泣く泣く家路を急ぎつつ日頃のおこないを振り返り、世の中でいちばん怖いのは性犯罪者じゃなくてテストなのだとあらためて思うのだった。


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