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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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「・・・・いい」

「あ?訳わかんないオンナだな。
成田さんと話したいなら行って来い」

私は白木の腰から手を離した。
白木はピクっと分からない程度に腰を揺らした。

その後、ゆっくりと再び、ジーンズのベルトループに指をひっかける。

「ココにいる」
「・・・そーか」
「うん」

「その指、ずっとそこに引っかけとけ」
「うん・・・」

白木はそれ以上なにも言わなくて。
私もそれ以上何も言わなくて。

でもジーンズに引っかけた私の指だけがドキドキしていた。

腰に手を回す、本気の付き合いじゃないのは二人とも分かっている事で
でも、白木のベルトループに指をひっかけられるのは私だけ。

その役が、なんだか特別なものに思えて
私はこの指を外すもんかと、ぎゅっとループを握った。

楽しそうな成田先輩の声は
私の耳には入ってこなくて
暑い気温と、熱い鉄板の温度で
私の指は汗ばんでいた。

成田先輩と里香さんはお似合いだ。

確かに大失恋なんだけど・・・

今は、見ていて涙が流れる程じゃない。

「結局アイドルと同じ、だったのかなぁ」

「あ?なんか言ったか?」
「ううん。暑いね、って」
「だな」

その後、白木は斉藤を呼んで焼き係を代わってもらった。




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