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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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2人が出て行った背中を見送ると
「まだ持ってたんだな〜」
と白木が再び笑いだした。

「フェロモンの事?」
「そ。去年の夏の終わりに残ったかき氷のシロップなんだけどさ」
「うん」
「フェロモンの液って言ったら桃花ちゃん信じちゃって」

ココでまた笑いだした。

「なんで、あの子ダイブツちゃんなの?」
今更ながらの質問をしてみる。
「あぁ。桃花ちゃんの名字が『大仏』って書いてオサラギって読むんだよ」
「へぇ〜」

「だからサークル内ではダイブツちゃんなんだけどな」
「白木、からかってるんだ?」

「面白いだろ?あの子」
「まぁ、可愛いね。斉藤にピッタリ。」

「だよな」
「でも・・・斉藤もそのフェロモンの話に乗ってるんだね」

喧嘩をするたびにって、斉藤もそれで桃花ちゃんを許しちゃうんだろうな。

「あいつはなんだかんだ言って桃ちゃんに惚れてるからな」

そう、ね。
初めて2人がいるときに直接話したけど、斉藤の気持ちは伝わってきた。

「で?」
「なに?」

気が付くと、意地悪そうに笑った白木が私を見つめていて

「綾香はいつ、彼氏の俺に惚れるの?」
「はぁ?」

「お前の態度、ラブラブに見えないんじゃない?」
「・・・」

見せるつもりないしね・・・

「協力し合わないと」

はぁ?
十分協力してますけどね!

「さて、出かけようか」
「どこに?」
「お互いを知るデートに」

そう言って白木は立ちあがった。



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