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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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「あ!そうだ!」
桃花ちゃんが急に思い出したように私の方へ身を乗り出して小声で言う。

「綾香さん、白木先輩がちっちゃい小瓶に入ったブルーの液体を出して
匂いを嗅いでみろと言ったら用心しなければだめですよ」
「小瓶?」
「そうです。実はそれはフェロモンの液なのです」
「え!」

桃花ちゃんのその言葉に
斉藤は、呆れたようにため息をつき
白木は、さらに声をあげて笑い出した。

「その匂いを嗅いだら、綾香さんは必要以上に白木先輩を好きになっちゃうんです!」
「え?」

「必要以上に、なぁ?俺も必要以上だったか?」
「い、いえ!光先輩はどんなに私を愛してくれてもかまいません!」
「あっそ」

「桃花ちゃんは可愛いなぁ〜」
白木は相変わらず笑いが止まらないようで。

「私は、喧嘩をすると光先輩にそれを嗅がせています」

「へぇ〜。斉藤ってばそれで仲直りしちゃうんだ?」
白木の笑いっぷりから言って
この液の話しは桃花ちゃんだけが信じている白木の冗談なのだろう。

「もう、余計なこと言ってないで俺たちは行くぞ」
ため息をつきながら、席を立った斉藤に桃花ちゃんは慌てて残りのパフェを口に運んだ。

「邪魔して悪かったな。
桃花がどうしても松井に会いたいって言うから」
「いや、楽しかったよ」
「じゃ、松井もまたな」
「うん」


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