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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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「今日は暑いから、強めにクーラーかけてるんだろうけど
ここまで効いてると寒く感じるよな」

優しいのね。
その優しさがちょっとめんどくさいと感じるのは贅沢でしょうか?

「なんて、うそ」
今までの優しい顔をした笑い方から急にいたずらっ子の様に笑った。

「自分の彼女の肩を誰にも見せたくないって思った」

はい?

「急に女の子たちが薄着になったからさ。俺は嬉しいけど。
この嬉しさを他の男と分かち合いたくない」
「・・・」
「って言う独占欲」

頬杖をついて、嬉しそうに白木のジャケットを羽織った私を見つめる。
そんな白木を見て、周りの女の子が騒ぎ出す。

このオトコ・・・

私はそっと、白木のTシャツの胸のところを引っ張った。

「そこまでする?」

そっと耳元で小声で話した言葉に白木が笑って

「だって、どうせなら一気に広まればいいと思って」
「私、今後、学校内では彼氏ができなくなる予感・・・」
「別にいいだろ?自然に好きになりたいんだろ?」
「・・・・」

「午後はそれを羽織って講義に出てくれたら嬉しいな」

再びみんなに聞こえるボリュームの声で話しだす。

「これ、」
「ん?」
「帰りに返せばいいの?」

「あぁ。なん限で終わり?俺はもうないから
卒論練りながらカフェで待ってるよ。 一緒に帰ろう」

「私も次で終わり」
「分かった。終わったらカフェにおいで」

ダミーだと分かっているのに。
そんな顔で笑いかけないでよ・・・

一瞬錯覚を起こしそうになった。




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