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まつりのあと
【女性向け 官能小説】

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2-2

時計を見ればもうすぐ19時。


仕事を終えた、筒井くんがもうすぐここにやってくると思うと、身体の中心が熱く疼きだした。


コスプレに、かなり恥ずかしい下着を身につけたあたしに、彼はどんなイタズラをしてくるかなぁ。


初めてつけるセクシーランジェリーのせいか、もう気持ちはかなり昂ぶっている。


こんなの、いつものあたしじゃないみたい。


でも、それでいいんだよね。


しばらく待っていたら、ピンポンとインターホンが鳴って、あたしの身体はビクンと跳ねた。


玄関のドアまで来て、深呼吸。


筒井くんも仮装してきているとは思うけど、きっと簡単なものだろう。


でも、それでいいんだ。


本当の目的は、彼にあたしのコスプレ姿を見せて、いつもと違うエッチを楽しむのが目的なんだから。


そう一人納得したあたしは、生唾をゴクリと飲んでから、ドアレバーに手をかけた。



「ハッピーハロウィ……」


驚いて息を呑んだあたしは、ドアを開けた格好で固まってしまった。


だって、目の前にいたのは、あの映画『スクリーム』の殺人鬼がいたから。


ドアを開けてあのインパクトのある仮面が目の前にあれば、それこそ悲鳴をあげてしまうじゃない。


「や、やだあ筒井くん。びっくりするじゃない……」


あたしがホラーを苦手なのを知ってて、こういう仮装をしてくるとは思わなかったけど、これも彼なりのサプライズかもしれない。


真っ黒なフードを被って、真っ黒な衣装に纏った筒井くんは、ジッと仮面越しにあたしの姿を見つめているようだった。


ど、どう思ったかなこのカッコ。


なんとなく照れ臭くなって、彼の反応を伺うと、


「……いいじゃん」


とボソッと機械的な声が聞こえてきた。


「筒井くん、ボイスチェンジャーまで用意してたの?」


どこかに小型のボイスチェンジャーを仕込んでいるのか、いつもの筒井くんの声はすっかりかき消されていた。


意外と仮装に力を入れていたんだと思うと、ちょっと安心する。


さらには彼の「いいじゃん」という言葉であたしは緊張感が少しほぐれた。


となると、身体が改めて疼きだす。


今日はハロウィン。特別な夜。


潤んだ瞳で仮面をジッと見つめると、殺人鬼に扮した筒井くんは、ボイスチェンジャーの変な声で、


「Trick or Treat?」


と呟いた。


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