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悦子の悲しい想い出
【SM 官能小説】

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悲しい傷跡-1

 子宮口に指が入ったことまで覚えていましたが、いつのまにか気を失ってしまいました。
 目覚めると明るい手術台の上にのせられていました。
「お目覚めですね。
 さあ、お待ちかねの掻爬の時間ですよ。
 掻爬というのは、妊娠中絶の方法の一つで、子宮の中の赤ちゃんを掻き出すんだよ。
 生きたままね。
 可哀想に。……残酷な方法だね。
 まあ、さきほど、硬かった子宮口も指でゆるめてもらったから、楽に済むと思うがね」
「こんどこそ。きちんとお願いします。
 もうひどことしないで」
「さあ、大丈夫だよ」
 既に、両手は頭の上で、両足も開いて固定されています。
陰部にイソジンが脱脂綿でたっぷり塗られました。冷たくて身体がブルッと震えます。またもや股間は茶褐色になりました。
 尿道には新しいカテーテルが入れられます。
「さあ、力抜いて。
 少し口を開けて。口で息をして。
 はい。入れるよ」
 シリコンでできたカテーテルが尿道口に突っ込まれました。むずむずした感じで、尿道を進んでいきます。
「ううぅぅ……」
 最後にプツンという感じで膀胱に達しました。
「ああっ、いやぁ」
 チョロチョロと音がして、自分の意志とは関係なく尿が出ていきます。試しに止めようとぎゅっと締めてみましたが、出る勢いには変化がありません。
「潮をあんなに噴いたのに、すいぶん残ってるんだね」
 私は恥ずかしさで赤くなりました。

 腕に麻酔が打たれました。
 本には眠くなると書いてあったのに、ちっとも眠くなりません。
 ガチャガチャと金属の音が足下から聞こえてきます。
 その音に合わせたように、六人が入ってきました。
「もう止めて下さい」
「いや、これからがこの人達の本当の見学会なんだよ」
 いったい、どこまで弄んだら気が済むのでしょうか。
 私がどんな罪を犯したのでしょうか。
 なんで私だけがこんな目に遭わなきゃならないんでしょうか。
 私は激しく泣き叫びました。
「もう帰して。
 いやよ。こんなの」
 院長が私の口にゴムの棒でできたマウスキャップを咬ませました。
「ううっ、……ううう」
「さあ、これで静かになった」
 院長が周りをぐるっと見渡しました。
「じゃあ、始めるかね」
 院長が宣言しました。
「麻酔は効いているんですか」
「ああ、うんと弱くしてあります」
 恐ろしい言葉です。
「痛くはないのかしら」
「そりゃ痛いでしょう。掻き出すんだから……。
 奥さんだってお尻の穴を拡げられて、スプーンでウンコを掘られることを想像してみてください。……えっ?
 うわぁはははっ」
 奥さんが真っ赤になって俯いてます。
「えぇと、まずクスコというこの器具で膣を大きく拡げます」
 そういって、鳥のくちばしのような金属を膣に挿入しました。ねじを回していくと、くちばしが開いて、膣が大きく膨らんでいくのがわかります。
「ほら。奥に見えるのが子宮で、真ん中の窪んだところが子宮口です。妊娠するとこんな色になるんですよ」
 ライトが子宮口を照らすと、暖かさを覚えます。みんなが薄紫色の子宮口を順に覗いています。子宮口は既に開かれていたので、赤紫色の胎盤も見えています。
「次に、子宮口をもう少し拡げます。
 これだと、掻き出す道具が入らないから……」
 円錐形の金属の棒を小さいものから順に子宮口に入れていきます。
「ううっ……痛いっ」
「これは少しずつ、入り口の穴を大きくするのです。
 子宮ってのは、……筋肉の塊でね。
 これやると、……けっこう痛いみたいですよ」
 子宮口はとうとう2センチくらいまでになりました。
「この鉗子で、寝ている子宮を起こして、掻き出しやすくします。
 そして、このキューレットという道具で掻き出します。
 じゃあやりますよ。
 お嬢さん。少し痛いが、すぐ終わるからね」
「うああっっ。……うぐぅ」
 院長は順に子宮の中のものを掻き出していきます。
「いやぁ……痛っ、痛ぁい……」
 血に混じってゼリーのようなものがドンドン出てきます。
「ちょうど、お釜の中のご飯をシャモジで掻き出すようなもんです。
 さあ、グルッと一周しました」
「ああっ。……はあっ。……はあっ」
「おやおや、いっぱい汗かいちゃって……」
 院長が、顔の汗を拭ってくれました。
 でも他の六人の目は私の股間に釘付けです。
「さぁ、もうちょっと。
 この奥の部分が難しいんだ。へたすると、子宮を突き破ってしまうからね」
「ぎいいっ……もう、いやぁ……」
「さあ、終わった。
 あとは中を洗浄するだけだ。
おや、気を失ってしまったね。
 まぁ、明日までこの姿勢でおいておこう」

 翌日、私は手術台の上で目が覚めました。
 両手と両足は固定されたままです。
 目が覚めたときにはよくわからなかったのですが、しだいに昨夜のことがハッキリしてきました。
 お腹はジンジンと渋るような痛みが残っています。でも、我慢できない痛みではありません。
 しばらくすると、院長と六人が入ってきました。皆、眠そうな目をしています。
「お嬢さん。
 よく眠れたようだね。
 もうすっかり痛くないでしょう」
「まだ、少し……」
「どれ……診てみましょうか」
 秘裂にあてていたタンポンを抜いて皆に見せました。少し先が赤くなっていました。
「うん。大丈夫。無事に掻き出せたようだ」
 そう言った院長は、皆の方を向いて恐ろしいことを言ったのです。。
「膣への挿入はできませんが、あとは何をしてもいいですよ。
 そうそう、催淫薬を打っておきましょうか」
「ええっ?
 止めてください。もう、いやぁ……」
 掻爬の後の女性をいたわる気持ちはだれも持っていないのでしょうか。本当に悪魔のような人たちです。


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