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悦子の悲しい想い出
【SM 官能小説】

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悪夢のはじまり-5

「この部屋は、赤ちゃんを産む分娩室ではなくて、出産の前の処置室です。
 皆さんには、ここで事前の処置を、それぞれ三組のご夫婦にお願いしようと思っています」
「どんな処置ですか?」
「それは、今から説明します。
 普通、出産の時には必ず排便を伴います。力を込めると赤ちゃんだけでなく別の方も出てしまうんですね。
 そこで、できるだけここで排便させます」
「排便というと浣腸のことですか?」
「もちろんそれもありますので、それもお願いしますが……。
 そのほかにオシッコも出ますから、事前に導尿といって、ゴム管を入れるんです。
 これは浣腸よりも難しいんですよ。慣れた人でないと、……けっこう時間がかかるんですよ」
「よっしゃぁ。……今日はワシがやってみるわ。
 うちのかみさんが潮を噴くのをいつも見慣れているから、ワシは女のオシッコの穴がどこにあるか、よぉくわかっているから……」
「ちょっとぉ、あなたぁ。……恥ずかしいこと言わないでよ。
 ほんとにもう、……嫌なんだから。
 潮を噴くなんて、品のない。しかも、みんなの前で……。
 もうイヤだわ」
「でも、おまえだって見てみたいだろう。オシッコの穴なんてどこにあるか見たことないだろう?」
「そうね。……じゃぁ、私も一緒にやらせてもらおうかな。
 私が最初の子を産んだときは、下手な看護婦が導尿したものだったから、もう痛くて、痛くて、泣きさけんだわ」
「それでは、……導尿は……山口さんご夫婦にお願いしようかな」
 院長が導尿処置をする係りを最初に決めたのでした。

「じゃあ、私たち夫婦は浣腸させてもらいますか。
 家内はいつも浣腸される役だから……。
 なっ、いいだろ?」
「そうね。今日くらいは浣腸する側に回って浣腸の勉強をしてみましょうか。
 いつも我慢しろ!我慢しろ!って言われるけどどのくらい皆さん我慢できるのか……。
 私なんか他の人が浣腸されるのを見たことないから、さっぱりわかりませんものね」
「じゃあ、浣腸は……轟さんご夫婦ということで……」

「私たちは何をしたらいいのでしょうか?」
 最後の一組が心配そうに申し出ました。
 院長はまた続けます。
「皆さん。……浣腸や導尿だけが処置ではありません。
 局部の消毒や剃毛があります。
 岡田さんご夫婦には消毒と剃毛をお願いします。
 掻爬では出血しますから、局部をきれいにしておかなくてはなりません。
 剃毛はわかりますね。剃刀で上手に剃り上げてください。特に小陰唇の周りを念入りに剃って下さい。
 くれぐれも陰唇やクリトリスを削がないように……。
 剃毛はカミソリを使い慣れた旦那さんにやってもらおうかな。
 奥さんは消毒の方をお願いします。
 消毒はこのヨードチンキで陰部をよく消毒します。
 しかしその前に、……このお嬢さんは未婚なので、性器の手入れが全く行き届いていません。
 先日、診たときには、小陰唇の周りやクリトリスの包皮に、いっぱい恥垢がついていました」
「ちこうってなんですの?」
「恥垢というのは、うす黄色した垢のことです」
「ああっ、わかりました」
「クリトリスを囲んでいる包皮と亀頭のすき間や陰唇の襞の間なんかに白く固まっています。臭いから……ねぇ、おわかりですよね。
 奥さんは旦那さんとする前によく洗いますね。同じようによく洗ってやって下さい。
 その際、陰唇の周りだけでなく、クリトリスを包んでいる皮の内側が汚れているはずですから、皮を上に剥きあげて、クリトリスの表面だけでなく、根元をアルコールを浸ませた綿棒を使って擦り取ってあげて下さい」
「アルコールを含ませた綿棒で、……ですか」
 岡田さんの奥さんが驚いたように声を呑み込んでいました。おそらく、自分の身で考えると滲みて痛いのかなとでも思ったのでしょうか、顔をしかめていました。
「要するに、私たちは、このお嬢さんを、いわゆる無垢の少女に戻してあげればいいんだな」
 ご主人が沈黙を破りました。
「まぁ、それは楽しみね。……じゃぁ、できるだけきれいにしてあげるわ」
 奥さんは、一転、嬉々として弾んだ声を上げました。

 三組とも役割がもらえて嬉しそうです。
「それでは、順番を確認します。
 まず最初に轟さんご夫婦で浣腸を、その次に山口さんご夫婦で導尿を、という順でお願いします。その後、岡田さんご夫婦による剃毛・消毒をしていただきます。
 その後、いよいよ掻爬をします。
 では、一組づつ順番に……。どうぞ、お願いします。
持ち時間はそれぞれ40分ずつでお願いします。時間が短いかもしれませんが、それでお願いします。
 他のご夫婦がたは、別室でゆったりとお酒でも飲みながら、モニターテレビの大画面で鑑賞して下さい。
 いいですか、皆さん。……今日の夜は長いので、あせる必要はありません。
 それに明日も明後日もお休みですから心ゆくまで十分楽しんでいって下さい」
 院長は、私の顔を覗き込みました。
「ところで、お嬢さん、今日はいい記念になりますね。
 皆さん親切な人ばかりだから大丈夫だよ」
 なんということを言うのでしょうか。とても人を助ける医師とは思えない言葉です。
 ザワザワと声が上がり、六人が動き廻るのが感じられました。 

 やがて、静かになり、処置台の上の照明が一段と明るくなって、悪夢のようなできごとが始まりました。


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