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「柔らかな鎖」
【SM 官能小説】

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「柔らかな鎖」-9

某月某日
 安野部長から呼び出しがあった。
「小野寺、柿崎とはいつからつきあってるんだ?」
って。まったく唐突になんなんだろう。
「四ヶ月くらいになります」って答えたら、 安野部長は考え込んで、それから
「考え直す気はない……よな」
と言った。一体全体なんでそんなことを言われなきゃいけないんだろう、本当に由布さんの言うとおり安野部長は私に気があるの?そう思ったけど、一応にこやかに
「どうしてですか?」
って聞いてみた。そうしたら安野部長は難しい顔をして、
「柿崎は普通じゃない奴だぞ。危険なんだ。詳しくは言えないけど……俺は小野寺のことを心配してるんだからな」
と言った。
私は
「大丈夫ですよ。それに、それって由布さん……柿崎先輩に失礼じゃないですか、いくら部長でも」
と答えた。まったく、余計なお世話だと思う。由布さんは確かにちょっと(かなり、かな)変わったところのある人だけれど、私は由布さんのそういうところも(ところが、かも)好きなんだし、ほっといてよ、って感じ。
 その後、由布さんに会った時にその話をした。由布さんは私の話を聞いて、珍しくちょっと怒ったような顔をしたけれど、すぐにまたいつもの物静かな由布さんに戻って、
「響子は心配しなくても大丈夫だよ。僕は怖くないだろう?僕が響子のことを危ない目に合わせたりするわけがないじゃない」
と言って笑った。それから二人でまた図書室に行った。

 今日のセッションで、私は自分で腰を使うということを教えられた。というか、カウチに仰向けになった由布さんに跨がってというか跨がらされて、由布さんのものを受入れたとき、その瞬間からもう腰が気持ちのいいポイントをめざして勝手に動き出していた。
 由布さんは
「響子、無理しなくてもいいよ。少しずつでいいから」
と言って、私が腰を使いやすいように下から骨盤を手で支えてくれた。
 由布さんに
「響子、どう? どんな風に感じてる?」
って聞かれたとき、私は頭が真っ白になって
「ああ……もう、だめ、もう、イキます……」
って声をあげてしまった。そうしたら由布さんは下から腰をずん、と突き上げて、私にタイミングを合わせて終わってくれた。由布さんのものが、どくんどくん、と熱く脈うっているのがはっきりわかった。
 しばらく私が動けずにいたら、由布さんは微笑んで
「さ、響子、いつまでも休んでちゃだめだよ」
と言って後始末を促した。おしぼりをとりに歩くのに途中で腰砕けの上ひざが笑ってしまって転んだら、由布さんはあわてて助け起こしに来てくれた。おかしいのは、私を起こした後で、由布さんはまたカウチに戻ったことだ。主人というのは中々大変らしい。
 その後由布さんは、もう一度私に口で奉仕させ、中に放ったものを飲み込ませた。
由布さんがセッションの終了を宣言したあと、二人で食事に行った。


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