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アゲハ
【その他 官能小説】

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レイラ-22

先程のバンはやはりトラックジャッカーの仲間であった。一度ポルシェを降りたフールが、バンが廃倉庫付近に止まった事を確認した。そして男を回収したと思われるバンは私達の乗ったポルシェには気付かず倉庫街を出て行った。

気付かれる事の無いように多少の距離をとりながらバンをつけると、バンは東京郊外のある自動車工場へと入って行った。
『ここがトラックジャッカーのアジトのようね。』
「みたいだね。まさかレイラさん、殴り込みかけるつもりじゃないよね??」
フールが不安そうな顔をして尋ねた。
『そうしたい所だけど、アゲハへの納品は??』
「やっべ!!急いでもどらなきゃ!!」
私はポルシェを可能な限りとばし、アゲハとの取引き場所へと向かった。予定時間からは既に1時間が過ぎていた。

取引き場所へと向かう途中、フールは携帯で何処かへと電話をかけていた。
「ゴキブリの駆除を頼みたい。数・装備は不明、場所は……。」
私は、蓮が殺したトラックジャッカーの1人の死体を友達と呼ぶ者への電話で処理した事を思い出した。
『あなたもお友達に電話??』
場所を告げ、電話を切ったフールに問掛ける。
「友達??会社にだよ。」
私はフールが麻薬組織でどのような立場なのか全く知らされていない。フールもまた、蓮と同じ流通部門の人間なのだろうか。


アゲハとの取引き場所に着いたのは、自動車工場を離れてから更に30分が過ぎた時間であった。今回の取引き場所は田舎道にポツリとある、古いモーテルの1室だ。
私とフールが指定されたモーテルのドアへと近付くと、その部屋からは激しい男女のあえぎ声が聞こえてくる。
「もしかして……??」
『関係ないわ。納品を済まさなきゃどうしようもない。』
私はあえぎ声を無視してドアノブに手をかける。鍵はかけられていない。
ドアが開かれた事によって、聞こえていた声のボリュームは更に大きくなる。
私とフールはドアから続く短い廊下を進み、アゲハの姿を探した。しかし廊下を進んだ私達の目に飛込んできたものは、アゲハとは似つかない10代とおぼしい女と、その体に陰茎を突き刺す同世代程度の男の姿であった。
2人の目は正気を失い、焦点の定まらぬ瞳で互いを見つめている。
向かい合う様な体制で陰茎が挿入されている結合部からは、おびただしい量の愛液が溢れ、激し過ぎる交わりのせいか少しの血を含んでいる様に見えた。
男の動きが一層激しくなると共に女は絶頂を迎え、痙攣を繰り返しながらのけ反る喉から、快感にあえいでいるとも、苦痛に耐えているとも取れるような叫びをあげた。
「ひゃぁ、はふっ、りゅっ、あぁ―ぁ!!」
そして気を失ってしまったのか、女の声が途切れた頃、男は自分自身を結合部から引き抜き、大量の精で女の顔を汚した。
「最高…、最高だよ…。…………。」
自分自身が汚した女の顔にそう語りかけた男は、女が気を失っている事に気付いていない。
「おい!…ミヤ、なんとか言えっ……」
そして言いかけた言葉を途中に男は女の体の上に崩れおちた。

おそらくこの2人はドラッグを服用してsexに及んだのだろう。そしてこの2人にそのドラッグを提供したのは……。
「レイラさん、遅かったね。」
……アゲハだ。バスルームから現れた彼女は体に何も纏わず、濡れた髪を気にする様子もなく此方に近付いてくる。


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