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【スポーツ 官能小説】

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〜 土曜日・文化 〜-5

 演劇部からも2名の生徒が檀上にあがる。 どちらも短い丈のシャツから下乳をはみださせており、Bグループ生だと見て取れた。 演劇部では小道具、大道具、脚本、演出、照明と一通り生徒主体で行うという。 人形劇から群像劇、一人芝居からミュージカルまで幅広く取り組むが、今日は『尻人形劇』を見せるとのこと。

 すかさず2人とも後ろを向き、腰から段ボールをぶら下げた。 段ボールには顔がないヒト型が描かれていて、むき出しになったお尻が段ボールの上に載る。 そうしておいて上半身を90度折り曲げ、尻がもっとも高く来るよう背中を反らす。

 お尻の上の方には髪と眉に加えて瞳が、中央には肛門を『鼻の穴』にみたてた鼻が、無毛の股間には陰唇が『口』になるよう唇が描かれていた。 つまり、尻を顔にみたてることで、段ボールと併せて人を表現するらしい。 陰唇の左右にクリップが留められ、糸が左右に伸びている。 屈んだ2人は両手にそれぞれの糸を握っていて、クイクイと引っ張るたび、陰唇と膣孔が本物の口であるかのようにパクパク動いた。

『俺たちの友情は永遠だぜ』
『フン。 永遠の友達も敵もねーよ』
『だったらよ、俺たちが最初になれれるじゃねえか』
『ばっかじゃねーの?』

 演技そのものは、迫真にせまった口調、シリアスな内容にかかわらず、人形劇は滑稽で情けないものだった。 そりゃあそうだろう。 一言喋るたびに陰唇に繋がった糸をクイクイするため、小陰唇がパカパカ開き、膣穴がクネクネ動くのだ。 台詞の内容なんて頭に入ってこない。 そこに加えてキャラクターが興奮すると、肛門をもこもこさせて感情を表すらしい。 尻をつきだしたまま肛門を隆起させ、オマンコをグニィッと横に伸ばす姿は、真面目なトーンで台詞を口にすればするほどみっともなさが際立ってしまう。 

 最後は『もう鼻クソでもほじるしかねーな』という台詞にあわせ、右側の尻顔の鼻の穴――つまり肛門――から黒いモノが顔をだしたところで幕引きとなった。 黒いモノの正体は言わずもがな、だ。 『ありがとうございました』という礼に至るまで、尻顔の口――つまり陰唇――でパクパクやってから、演劇部の紹介は幕の向こうに消えたのだった。

 『次が最後の文化部です。 吹奏楽部のみなさん、よろしくお願いします。 なお、吹奏楽部のみ例外として5人を超えた部活紹介を認めています』

 しばらく間を置いて幕があがったとき、舞台には20人近いBグループ生がいた。 椅子はなく、全員が楽器を抱え、中にはバスドラムをカタツムリのように抱えていたり、4つのドラムセットを首から提げている生徒もいた。 向かってやや左にバトンを構えている生徒だけがAグループ生で、よくみればアナウンスを担当する生徒会副会長のA4番先輩だ。

 A4番先輩はマイクをとり、これから『マーチング』を披露する旨を告げ、マイクを自分のスカートの中に入れる。 手の動きからして、おそらく肛門で呑み込んだんだろう。 『マーチング』……確か移動しながら演奏し、演奏にあわせて隊形を変える演目だ。 A4番先輩が、

『ワン! トゥー! ワン、トゥッ、スリッ、フォッ!』

 と掛け声をかけると、バトンをぱーっと高く投げた。 そして即座にその場で倒立するではないか。 スカートがバサッとひっくり返り、まるで茶巾ずしのように、先輩の端正な表情を覆う。 クルクル回りながら落ちてくるバトン。 と、サッと右脚の親指と人差し指がバトンを掴み、そのまままっすぐ膣に挿す。 同時に楽器をもった部員全員が第三姿勢のがに股をつくった。 A4番先輩が足を45度開き、サッサッと足首を捻ってみせる。

 ジャン、ジャジャーン♪

 この動作を皮きりに演奏と隊形移動が始まった。 演奏自体は見事で、音楽には素人な私でも音程から強弱までよほどしっかり練習したんだろうと思う。 動きもピタリと揃っていて、曲にあわせて列になったサックスパートとトランペットパートが交差する場面なぞは、一幅の絵画のようだった。 ただし美しいかと問われれば、素直に首肯することは出来ない。 腰から上は全く動かず、がに股になって太腿を水平に開いた上で、膝から下のみを動かして移動する様子。 まるでカニの横歩きだ。 しかもよく見ると曲に合わせて股間を前後にふっていて、クイックイッと膣を突きだしてはひっこめる。 A4番先輩はその間ずっとチツマンコにバトンを挿したまま、まるで空中で逆向きにスクワットするかのように足を屈伸させ、全体のテンポを指揮していた。
 
 しばらくしてA4番先輩がサッと足指で股間のバトンを掴み、ブリッジを経て元の直立姿勢に戻った。 すごいバランス感覚と柔軟性だ。 パン、とバトンを蹴り上げて手で掴んだところで、ビシッと姿勢を正す先輩。 併せて全体の動きが止まり、足を閉じて直立する。 そして一斉に深々とお辞儀。 何の合図もないように見えたが、角度からタイミングまでこれ以上ないくらいピタリだった。 そうして幕が降りてきて、私たち2組の面々は今までで一番大きな拍手を送った。 

 いくつのクラブが紹介されるのか、私達は聞いていない。 それでも、薄々わかったことがある。 最初から期待なんてしていなかったが、改めて自覚した。

 これから紹介されるどれ1つとして、本心から入りたいと思える部活じゃないということを、だ。





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