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Training@Training
【スポーツ 官能小説】

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〜 始業式・放課 〜-2

 其処から先は、なんとなく上手に先頭が引っ張るようになった。 勿論全員が鞭を免れたわけではない。 頓珍漢な行動――走りながら逆立ちする、走りながら後ろの人の胸を揉む、走りながらでんぐり返しする、といったランニングと共存できない動き――をした先頭は、激しい打擲を数発浴びて退場した。

 例えば走りながら『変顔』をした29番さんだ。 彼女は走る途中で『鼻の穴をひろげまあす!』といって大きく息を吸ってみたり、『舌で鼻を舐めまあす!』といってベロっと舌をだしてみたり、『白目むきまあす!』といってみたり、走りながらいろんな恥ずかしい表情をつくった。 私達も、出来ない顔もあったけれど、何とか彼女にならって一生懸命変顔を晒した。 

 33番さんは、走りながら体の『穴』に『小指』をさした。 走りながら『鼻いきます!』といって鼻の穴に指をつっこんだり、『耳!』と叫んで耳にいれたり、『口です!』と宣言して口で指をしゃぶったり。 当然お臍(へそ)や膣、肛門、尿道にも随時指をさし、一通り挿したら次は『薬指』という具合に太い指にかえてゆく。 『中指』を肛門に挿したところで、彼女は先頭をお役御免となった。

 30番の私は、29番さんのような発想はできない。 22番さんを真似て、『お尻』を掴みながら先頭を走った。 まず両手でお尻のお肉を掴み、左右にグイッと割って拡げる。 度重なる刺激で敏感になったお尻の穴がスースーする。 そのまま両手を背後に回す不恰好な姿勢で走り、『拡げます!』といって左右に広げたり、『ずらします!』といって尻肉の右側を上、左側を下にひっぱり肛門を捩らせたり、『寄せます!』といって尻肉を中央に寄せたりした。 ただ、これだけでは間がもたないので、必死に頭をつかう。 『弾ませます!』で尻肉を揺すったり、『鳴らします!』といって自分でお尻を叩いて音を出したり、『揉みます!』といって指を喰い込ませたり、とにかくお尻に対して思いつく限り手を加えた。 そうして走りながらお尻を弄るうちに、教官が列の後ろにゆくよう指示をしてくれた。

 全体に『止まれ』の号令がかかるころには、みんな全身汗だくになっていた。 走る速さ自体は大したことがなくても、前の人がどんな動きをするのか、一瞬たりとも気が抜けない。 しかも走る姿勢自体が、お尻に指を突っ込んでみたり、膣を左右に広げてみたりで、姿勢をとるだけで疲弊する。 誰も脱落しなかったのが不思議なくらいだ。

 ここからは整理体操を兼ねたジョギングだった。 ランニングと違い、ジョギングは様式が決まっている。 先頭は体育委員が勤め、まず全員が自分の両乳首を摘み、乳房が水平になるまで前に引っ張る。 それからやおら走り出すのだが、乳房は真っ直ぐのびたロケット型を保たなければいけない。 つまり、普通に走れば身体の上下に合わせて乳房が振動するため、身体の振動と逆向きに乳首をひっぱる。 そのようにして、傍から見たときに、乳房だけが一定の高さをたもつようコントロールしながら走ること――これが学園のジョギングだった。

 列をつくった全裸の私たちは、真剣な顔で乳首を摘まみ、割れ物を運ぶように乳房を凝視する。 そのまま軽く走ってみれば、どうしたって乳房を揺らさずにはいられない。 それでもなんとか高さを一定に保とうとして、オタオタと乳首をこねくり回し、不器用に乳房の揺れを抑えるべく悪戦苦闘する。 幸いというべきか、ジョギング時は掛け声を免除されたため、8号教官の叱責と鞭を浴びながら、私たちは口を結んで走り続けた。

 7限目終了5分前、即ち16時10分になったところで全体に『止まれ』の号令がかかる。 その場で整列し、『休め』や『前にならえ』で隊形を整える。 腰をつきだし、膣を拡げ、何度も何度も教官が納得するまで隊形を調整した。 そしてようやく委員長の号令が認められ、あわせて指導に対する感謝を示すことができた。 

 キーン、コーン、カーン、コーン。

 チャイムが鳴り、教室に戻る。 このあとはいつも通り、連絡と掃除が待っている。 掃除の後は寮に戻って、しばらく寛いでから夕食を食べて――。

 ――あ。

 ハタと気付く。 今日からは真っ直ぐ帰寮するわけにはいかないのだ。 私達の所属する部活は決定され、放課後は部活に参加しなければいけなくなった。 私は『自然科学愛好会』という、生き物の世話を中心とした部活だ。 生き物と縁がないわけではないけれど、きっと過酷な活動なんだろう。 いや、甘い部活なんて存在しないから、辛いという点では、どの部活に入っても同じことだ。 

 下足棟に向かう中、風で舞った砂埃が汗に濡れた体に纏わりつく。 すっかり埃っぽくなって、くすんで艶を失った私の肌。 視線を落せば、ほんの数日まで控えめに閉じていた股間の割れ目も、すっかりむくんでビラビラが外にはみ出している。 更にいえば私自身のメンタルが、くたびれた自分の身体よりも、もっとずっと澱んでいる。 学園に進学が決まってからの短期間で、若々しい希望や笑顔よりも、黒ずんだ膣壁のようにどんよりした眼差しが似合う女の子になってしまった。 そんな自分を間違っているとは思わない。 澱みもくすみも成長の証だ。 心を擂粉木で潰しながら、私たちは前に進む。

 寂しいけれど、そうなんだろう。
 哀しいけれど、そうするしかないんだろう。
 切ないけれど……切な過ぎて泣きたくなるけれど。
 
 これが現代の牝に与えられた、未来へ続く唯一の道である『学園』だ。 なら、私たちがとるべき道は、この道を歩き続けることしかない。
 


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