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野郎共のワールドカップ
【スポーツ 官能小説】

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終戦-4

その晩は地元イトゥの店で、田辺さんの音頭で盛大にパーティーが始まる。
代表とそのサポートメンバー他総勢52人が参加した。
みんな笑顔で大騒ぎし、地元の料理を楽しんでいる。
ワールドカップ期間中とは思わせないくらい、全てを忘れて今を楽しんでいる。
偽フックもばれることなくワインを飲み率先して飲み大騒ぎしている。
誰も気づいていないみたいで安心した。
敬二さんもみんなに乗せられてシャンパンを瓶のまま一気飲みしている。
さすがの豪快さだ。
真一さんも負けずに飲んでいる。
未成年の俺もノリで飲みたかったが、流石にみんなに止められた。
そんな楽しい時間も終わり、最後は偽フックが締める。
「みんな、今日のパーティーのようにサッカーを楽しもうじゃないか!」
サムライ達はその言葉に賛同し、歓喜を挙げた。
この一体感があれば、また闘えそうだ。

代表の何人かは酔いつぶれ、宿舎まではタクシーで帰った。
潰れた真一さんは俺と敬二さんで連れて帰った。
明日からの練習は大丈夫かと思ったが、あまり考えない事にした。
そして、その夜から変わった事がある。
サポートメンバーはサムライ達の相手をしなくなった。
サムライとしての仕来たりは終わったのだ。
誰かが言いだした訳でもなく、自然とそうなった。
潰れた真一さんをベッドに寝かせ、俺もシャワーを浴びて床に着いた。
そのまま寝入った俺だが少しの物音で起きてしまう。
誰かがすすり泣く音が聞こえる。
真一さんか。
何に泣いているのだろうか。
このタイミングで反応してもばつが悪い。
気づかれないように寝たふりを続ける俺。
真一さんは朝まで泣いていた。

その翌日の練習からサムライ達は全てをふっ切ったように見えた。
一日の休養からか、身体はキレを取り戻しギリシャ戦前よりも状態は上がっている。
これなら、今度こそいけるかもしれない。
1カ月帯同してきた俺には良い時に戻ってきたように感じている。
問題の偽フックは練習をそれっぽく見ながら、陽気に通訳と話している。
いつばれるかヒヤヒヤである。
だが不思議とばれないものだ。
サムライブルーはそのままいつも通りの練習を続けコロンビア戦に備える。
何も変える事無く。
サムライ達はあれこれ変える事無く今まで通り戦う事を選んだ。
フック監督の選択が正しい事を証明するために。
偽フックも余計な事はしなかった。
結局誰も気づかなかったようだ。
そして、もう一度戦う集団になったサムライ達に運命のコロンビア戦がやってくる。


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