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LADY GUN
【推理 推理小説】

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復讐-5

 亮子を取調室に呼ぶよう伝えた若菜。若菜が取調室に入るとすでに亮子はいた。
 「今から彼女のメンタルケアをしたいんです。ですから席を外してもらえますか?女の子同士の話もあるので。」
部屋にいた署員にそう言った。
 「はい。」
署員はすんなり出て行った。亮子はもう悪態をつくような事はしない。素直に応対していた。
 「亮子ちゃん、顔つき変わったね。」
一瞬照れたような仕草を見せた。
 「だっていつまでもクリスティーン王女って呼ばれるの嫌だから。」
 「アハッ、だって自分で言ったんじゃない!」
 「そうなんですけど〜。でも1日警察にいて色々考えると自分のしてきた事ってとんでもない事だったんだって思えて来て。夢を叶えるってこんなんじゃないって。」
若菜はそんな亮子を見て微笑む。
 「素直なのね、本当は。」
 「そ、そんな事もないけど…」
こうして話して見ると普通の子だ。少し世間話をした後に若菜は聞いた。
 「リョーと呼ばれた女とは話とかしたの?」
 「しましたけど殆ど麻薬がらみの話しかしませんでした。自分からあまり話して来なかったんで。あ、でも最近矢沢さんの事について聞かれてました。」
ピクッとする若菜。
 「どんな事聞かれたの?」
 「田口さんの指示で矢沢さんに近付くよう言われたのが始まりだったんですが、田口さんは一度だけ矢沢さんの相手をしろと言われただけだったんです。でも私が矢沢さんのエッチにはまっちゃってすぐに会う事になったんですが、矢沢さんに麻薬を案内しろと言われたのはリョーさんからだったんです。湯島武史さんについてうまく話を聞くように言われました。今どこに住んでるのか、何してるのかとか。そして矢沢さんに聞いた事を伝えた時、それまでいつも淡々としていた彼女でしたけど、一瞬物凄く怖い顔をしたんです。それが印象深かったです。」
 「亮子ちゃんは湯島武史って人知ってる?」
 「あ、はい。ザックリですが田口さんから聞きました。神と呼ばれてたって。」
 「今住んでいる場所は言ったの?」
 「はい。千城県の中央市にいるって。何番地とかまではわからなかったけど。今は結婚して子供もいて幸せに暮らしているって。」
 「そう…。」
やはりその情報は掴んでいたようだ。湯島武史は電話帳に登録していなかった。細かな情報までは分からなかった為に湯島情報を得た警察…いや自分をつけて湯島武史の居場所を突き止めたんだと確信した。
 (間違いないわね。瀬川涼子が湯島武史一家を…)
まんまと利用されてしまった事が腹立たしかった。
 そんな若菜を見て亮子が言った。
 「上原さん、顔つき変わりましたか…?」
と。ドキッとした若菜は慌てて笑顔を見せたのであった。
 (瀬川涼子に会わなきゃ…すぐに。)
若菜はすぐに再び中央市に戻るのであった。


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