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貴方を、護りたい・・
【純愛 恋愛小説】

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幸福-10

退職届を出し終え自宅へと向かうしゅう、その途中

「今晩のご飯何が良い?」
「んー、シチューがいいなぁ」

仲慎ましい親子がゆっくりとした足取りで通り過ぎてゆく

「・・・・」
その光景を見つめ


それから就寝の時間、一人眠れずもベットで物思いに耽るしゅう

「俺は・・俺は・・・・」


「うほぉわ!何だよ幸子ぉもっと加減しろよー」
「なーに言ってんのよ、これくらい届くでしょ」
野原でバトミントンを楽しむ家族
「転ばないように気を付けるのよー」
お母さんが軽く注意を促した途端

「うおーととととぉっ!」
案の定転んで尻餅をつくお父さん、それに幸子サンとしゅうが駆け寄って来て

「ちょっと大丈夫?お父さん」
と、呆れ顔であるつつも転んだ父に手を差し伸べる幸子サン

「・・そろそろお昼にしなーい?」
その光景を見ていたお母さんが昼食を誘い、それに食いつく3人

「んー、やっぱ母さんの作るサンドイッチは格別だなぁー」
美味しく頬張るお父さん、後の3人も楽しそうにランチを楽しみ

「しゅうアンタ口についてるわよー」
「え?マジで!」

「しょうがないわねー」
と言って幸子サンはしゅうの口を拭いてあげて
「わわっ、いいよ俺もう子供じゃないんだからぁー」
「何言ってるのよ、まだ小学校上がったばかりじゃない」
「はは、それは言えてるなぁー」
「もぅー、これから大きくなるんだもん!」

と和やかな一家を野原に咲く花が優雅に舞う・・

「はっ!!」

幼い頃家族で過ごした夢から目が覚めたしゅうはこれが夢であると気づき気を取り直しつつ元気になったお母さんが、3人の為に朝食の支度をする居間へ足を運ぶ

「あっおはよーしゅう!」
台所で何処にでもいるごく普通の主婦の様に明るく元気に支度に勤しむお母さんの姿がしゅうの目に映り

「中々起きて来なかったカラ心配したわ、何かあった?」
慈愛に満ち溢れたお母さんの言葉に「別に何も」と応えると

「そう?困った事や嫌な事とかあったのかと思った」

それからしゅうは既に席に座り、朝食を始めてるお父さんと幸子サンに混じり自分も朝食にする事に

何事も無い朝の風景、それは特にどうと言う事でもない・・、しかししゅうの今までの事
今までの暗く冷たい永遠とも思われた冷え切った絶望の生活からすると





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