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切恋
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切恋--別---2

バカバカバカ!
バカ!

なんで気がつかなかったんだろう
あたしは翔を苦しめてたんだ
あたしがあの辛そうな顔させてたんだ
あたしが不安がってたから、離れたくないって思っちゃったから!
翔にあんなことを言わせたんだ

あたしが…弱いから…


そこで愛は立ち止まった…


「…あたしがいるから……?」


家に帰ってから泣いた
泣いて泣いて……翔を忘れられたら…
そんなこと無理なのに


夜中…携帯が鳴った


《《翔》》


「…もしもし」

「俺、」

「うん」


「別れようって…本気?」

「…」

「俺は、愛が不安そうにいつもしてて。抱いてても時々消えちゃうんじゃないか
って思う。少しでもそばにいたい、いつでも不安な時に好きだって言いたい。い
い加減な気持ちとか愛のためとかじゃない、俺が考えて決めたから、愛は?」

「あたしは…」

…やだ、声震えるな。涙なんか出るな!


「…重たいよ、」

「え?」

「確かに不安だった、離れたくないって思ってる。でも、あたしのことで翔の一
生決めたくない。いつ離れるかわかんないお互いの気持ちで、そこまで決めない
で……あたしには、重すぎるよ…翔と付き合っていくのは…」

確かに思ってた…いつ離れるかわからない
あたしだけが翔を思い続けるかもしれない
翔だけが思い続けてくれるかもしれない
そんな不安と翔が確実に距離的に離れてしまう不安

好きだけど…お互いが悩んで、不安になるなら
離れることが幸せじゃない?翔…

嬉しいよ、好きだよ、愛してる
ずっと一緒にいたい…だけどそれであなたの大切な日々を壊してしまうなら
離れる悲しさを選ぶ…


「…そっか、だよな。ごめん。結局愛のためとか言って俺のわがままだよな、ご
めん。」

「…っ…ううん、あたしこそ。好きになってごめんね…」

「愛…?泣いてる…」

「………っ。別れよ」


ぷちっ


一方的に切った
電源も切った


これでいい
これでいいんだ

あと5ヵ月
5ヵ月したら翔は地元に行く
来年の春まで、寂しくても愛しくても会わない
それが翔にできる、あたしの精一杯の愛情


愛してるよ、翔


「…っ、」

なんで、愛
こんなに、こんなに…好きなのに…どうして、
俺は、簡単に忘れられなさそうだ…


「…愛してる…愛」


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