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LADY GUN
【推理 推理小説】

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失踪-6

 するとどこからともなく大勢の人影…、しかも覆面を被った男達が現れた。ミニパトカーの中に残っていた梨華は危険を感じ無線を取ろうと手を伸ばす。その瞬間にドアが開けられ抑えられてしまう。
 「きゃあ!!」
 「ダメだよ、今から俺達が取り調べするんだからね、梨華ちゃん?ヘヘヘ」
覆面が不気味に笑う。
 「なっ…」
あっという間にミニパトカーもろとも聖子と梨華は取り囲まれた。ミニパトカーのキーは抜かれ梨華は車外に引き吊り出された。
 「な、何よ!?何なのよ!?」
混乱する2人。
 「捜査本部がある中央署の人間にしては軽率っていうか甘いよね〜?」
老人を演じていた男が聖子に言った。
 「あ、あなた達は…」
 「俺達?フフフ…。今あんたらが俺達を捕まえられたら捜査本部はもう解散だよ。警察が追っている男は、ここにいる…。おまえの目の前に、ね?」
 「ま、まさか…あなたが犯人…?」
ニヤリと笑う男。
 「ま、警察がちゃんと仕事をする人間だらけならここで一件落着なんだがね?でも警察なんて馬鹿ばっかだから助かるっつーか、楽しいよ。うん、楽しめる。いや、これから長い間、楽しませてくれそうだよ!ハハハ!」
確かに他の男に比べると一際雰囲気が違う。恐らくリーダーであろう事を感じた。
 (このままじゃヤバいわ…)
聖子は賭けに出る。このままでは確実にまずい状況だ。聖子はすぐさま行動を起こす。機敏に腰に手を回す。
 「おっと…!」
男はそれを予想していたかのように聖子の腕を掴み制した。
 「恐怖で乱射されてぶっ殺されたらたまんないからねぇ。過去にそういう事件あったろ?オタクら?」
ハッとする聖子。
 「あなた達…何者…?」
 「さぁ?自分で調べなよ。それが警察の仕事だろ?」
覆面男達は全員ニヤニヤしているように見えた。
 「しっかしやっぱ可愛いなぁ、2人とも。千城県内で皆川静香に次いで2番目3番目を争うと言われる2人だもんなぁ?中央署に美女ベスト3が揃うなんて、きっと署長さんがスケベなんだろうねぇ?」
妙に詳しい男が不気味だ。
 「あなた達の目的は…何なの…?」
 「目的かぁ…。今から2人をレイプする事なんて物凄く小さく思えちゃうぐらい大きな物だよ?」
それを聞いた梨華が騒ぎ出す。
 「レイプなんて嫌!!嫌よ!!」
暴れるがしっかりと抑えられている。
 「くくく、婦人警官の制服っていいよな…。品位あるもの程乱しがいがあるってもんだよ。何か権威もろともレイプするみたいでさ。フフフ…、警察官の権威と女としての権威を丸ごとレイプしてやるよ…ハハハ!」
 すると、なんと地下駐車場の入口のシャッターが降りて封鎖された。そして電気が大量につき場内が物凄く明るくなった。
 「えっ…?えっ…?」
驚く婦警2人。覆面男の何人かがそこらに無造作に停まっていた車の中からカメラやハンディカムなどの撮影機材を取り出して来た。
 「さて、プロモーションビデオの撮影だ。捜査本部に送る、ね?自分らのとこの婦警が主演するビデオ…いわゆる挑戦状を快く受け取ってくれるかなぁ?ヘヘヘ」
 「な…」
撮影を開始し、怯える2人の拘束を解く。
 「嫌っ!!」
同時に逃げ出す2人。
 「捜査本部の皆様、今からオタクらの自慢の婦警2人をレイプするよ?男性諸君、実は楽しみだろ?見たいんだろう?弓野聖子と中島梨華のセックス。ヤリてぇって思ってんだろ?な?楽しみだなぁ?ヘヘヘ。」
逃げ回る2人を捕まえ、カメラの前でスピーチするリーダーらしき男の元に差し出す。2人の首を掴み持ち上げながら言った。
 「俺はモンスターT。モンスターTが警察の権威をズタズタにしてやる。警察をぶっ潰してやる。復讐の始まりだ。アノニクシミハ…ワスレナイ。」
2人を床に投げ飛ばしカメラを睨むモンスターT…、いや田口徹。その視線はレンズ越のカメラマンをも震え上がらせる程に憎しみと殺意に溢れていた。
 田口徹…モンスターTの復讐が始まった。


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