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少年狩り
【教師 官能小説】

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少年狩り-5

(4)


 二人目の新庄龍太は受け持ちの生徒。一年の時に担任になり、翌年そのまま持ち上がりで二年まで一緒だった。
 この子が初体験の相手である。だが優希はその時『処女』ではなかった。……処女ではないのに、『初体験』……。

 セックスへの興味は高校の頃から人並みに持っていた。学校は女子校、そして進学校で規律も厳しいほうだったが、それは関係はない。たしかに学力のレベルも高いし、歴史も実績もあり、言葉遣いも礼儀も他校とは一線を画したところはあった。周りからは『お嬢様学校』と言われてもいた。だが内に秘めるものは変わらない。同じ思春期の体を持ち、情報も際限なく入ってくる。むしろ抑圧されている感があるだけ性への関心は強かったかもしれない。その反動なのか、いとも簡単にバージンを棄てる友人もいた。

(あたしには、できない……)
勉強に打ち込みたい……。その信念に偽りはなかったが、やはり根底にはあの『汚れた男根』が揺れていたのである。
 教師になろうと決めたのもそこに一因があったのかもしれない。
(小学校か、中学……)
目標も女子大に変えた。
 ただ、男性全般に嫌悪感を持っていたわけではない。日常接することに何ら違和感はなかった。セックスという設定状況を考えた時に心が縮んでしまうのである。

 オナニーは高校時代に覚えた。勉強の妨げになると思い、しばらくは指で触れながらも途中で打ち切っていたのだが、ある時うっかり指をくぐらせてしまい、その快感を知った。それからはストレス解消と割り切って楽しむようになった。
 指は仮想ペニスだが、アイドルグループの少年を思い浮かべて『あの男』を振り払った。

 教師になった年の秋のこと。家に帰るとキッチンのテーブルの上に黒くて長いものが何本も積まれてあった。よく見るとどうやら茄子だ。けれど異様に長い。
「何これ、お母さん」
「長茄子よ。祐ちゃんが家庭菜園で採れ過ぎたから食べてって送ってくれたの」
仙台にいる母の高校時代の友人である。
「どうするの?これ」
「いろいろできるわよ。煮物や、揚げ物や……茄子だもの」
「これだけ送ってきたの?」
「何て言い方なの。これも送ってくれたわよ」
包み紙を見ただけでわかる。牛たんだ。
「あたしこれだけでいい」

 はしゃいで包みを開けながら優希は茄子を見ながら即座にペニスを連想していた。なぜか不思議なことに『男根』が頭を過らなかった。
 家庭菜園で作っただけに形は不揃いである。真っすぐなものは少ない。反ったもの、湾曲したもの、いろいろである。
「これじゃ、長茄子じゃないわね。こんなの」
母が笑って摘んだ小さな茄子。
「できそこないだね。祐子ったら、何でこんなものまで入れたのかしら」

 優希は横目で見て、秘部が温かく潤ってくるのを感じていた。
(こんなの、初めて……)
長大な反りの入ったものよりも小さい茄子に疼いた。
 小さいといっても長茄子だけに細身である。指よりは何倍も太いが、他の茄子があまりに大きいのでとても愛らしく見えた。
(挿れてみたい……)
体を熱くしながら思った。

 調理に困るほどたくさんあったせいか、無駄をしない母には珍しくその小さな茄子はゴミ袋に捨ててあった。
 その夜、優希はきれいに洗った茄子を秘唇に当てた。すでに泉となっている。
(ああ……)
クリトリスに触れる。
 挿れたい、とは思ったものの、本気で埋め込むつもりはなかった。先っぽを押し当てて妄想を発展させながらオナニーをしようと思ったのである。
 指ではなく今夜は『ペニス』がある。そう思っただけで始める前から昂ぶっていた。 

 割れ目をゆっくり上下させる。すでに泉になっているから滑らかに溝を潜っていく。クリトリスに当ててコリコリ。
「ああ、感じる……」
でも、クリは指のほうがいいか。微妙な変化がつけられるし動きも自在にできる。
 膝を立て、脚を開いた。茄子を立てて入口に宛がってみる。硬いけど、押すとへこみ、弾力がある。
(こうやって入っていくのね……)
まだ見ぬ愛する男を描こうにも実像が浮かばない。妄想は暗闇の中を回転する。
 少し力を加えるとぬるっと進む。
(意外と簡単に……)
やや圧迫はあるが痛くはない。

 もどかしい快感が浸透するように股間から広がってきた。
さらに押す。膣口が広がって挿入感がはっきりわかる。寝ているのでどのくらい入ったのかはわからないが、持っている部分からするとほんの少しだと思う。
 いったん抜き、またぐっと差す。
(気持ちいいわ……)
その快感は左手でクリトリスに触れたことで一気に燃え上がり、延焼した。
「くうう……」
歯を食いしばって耐えるほど痺れるような心地よさ。
(何、これ……すごい……」

 茄子を動かし、突起を弾いているうちに妄想の闇が白く輝きはじめた。
知らずうちに腰が煽るように動いていた。リズムをとって締めつけていた。
(もう、だめ!)
「うう!」
唸り、体を反り、とてつもない高まりに襲われた直後、思わず腰を跳ねて右手を引きつけていた。
「あう!」
呆気なく『茄子ペニス』を呑み込んでいた。
(いやだ!)
胎内の異物感。慌てて引き抜くと股間がふっと軽くなった。茄子はぬめりでてかてかである。
 痛みはほとんど感じなかった。わずかな鈍痛が走っただけである。そのせいか喪失感やショックはほとんどなく、むしろ快感の深さにしばらく陶然としていたくらいであった。 その茄子は萎みかけるまで一週間ほど優希の夜の友となった。 

 


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