投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

透明な滴の物語U
【同性愛♀ 官能小説】

透明な滴の物語Uの最初へ 透明な滴の物語U 2 透明な滴の物語U 4 透明な滴の物語Uの最後へ

狭い家-3


「お姉ちゃん、心配しないで。お姉ちゃんまで顔色悪くなっているよ」
そう笑うと、麻衣は席を立った。
食卓には、麻衣が食べきれずに余した食事がかなり残っていた。
熱っぽいなら無理もないかと祐梨は思った。
「お姉ちゃん、ハムエッグあげるね」
「ありがと。もらっとくね」
笑いながらそう答えると祐梨は麻衣を見送った。

食欲のない妹からハムエッグをもらった祐梨であったが、実は祐梨自身もここ最近は食欲がなかった。
気乗りしない様子でハムエッグを突く。
(はぁ…、やっぱり私がこの家から出て行くのが一番いいのかな)
徐々に顕在化しつつある狭い家の問題が大きな事件になる前に何とかしなければならない。
この家は受験勉強をする麻衣の専用とし、自分は今のうちに出て行くのが良い。
幸いにして、祐梨の会社は入社して2〜3年すると最初の人事異動があり、地方への転勤を希望すればほとんど実現していた。
祐梨はその最初の人事異動時期にそろそろ差しかかかっていた。
他に選択肢はないように思えた。
地方への転勤である。
(よし!今日、人事部へ転勤の希望を伝えてみよう)
祐梨はそう決意した。

一方、朝食を余してきた麻衣はトイレに籠っているところだった。
姉には体調不良の理由を熱っぽいからだと話したが麻衣だったが、たしかに今朝は少し熱っぽい。
姉の言う通り、最近は朝晩が特に冷え込むようになり、その変化に身体が追い付かなかったようである。
しかし、一番の理由は熱ではなかった。
実は、麻衣は1週間ほど前から下腹部の不調に悩んでいたのである。
便秘である。
「ううぅ〜ん!」
今朝も制服のスカートを脱いでの臨戦態勢である。
麻衣の通う私立の女子高は伝統ある進学校で、制服は今でもクラシカルな紺のセーラー服である。
上半身だけ制服を着た麻衣はやや姿勢を屈めながら白い便器に座っている。


透明な滴の物語Uの最初へ 透明な滴の物語U 2 透明な滴の物語U 4 透明な滴の物語Uの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前