おまけ2 フェアトレード・エモーション*性描写-3
抱き締めるメルヴィンの腕に力が篭り、胸板にぎゅっと押し付けられた。
よしよしと、大きな手に頭を撫でられる。
首を傾け見上げると、メルヴィンのいつもは無愛想な口元に、やけに嬉しそうな笑みが浮んでいた。
「まったく、俺を喜ばせるのが上手いな」
「え?」
今のがどうしてメルヴィンを喜ばせるのか、よくわからない。
首を傾げていると再び唇が合わさり、隙間から舌が滑り込む。絡まる滑らかな感触と濡れ音に、不安と緊張が蕩け崩れていく。
「心配しなくていい。だから今は、俺のことだけ考えてくれ」
小さな胸の先端を指で摘まれ、つきんと心臓まで小さな雷光が駆けた。
「ふっ、みゃ、ん……」
硬く尖ったそこを何度も押され、重ねた唇の合間からくぐもった声が漏れる。唾液が口はしからトロリと流れる。
重ねた唇が離れ、顎へ首筋へ鎖骨へと、メルヴィンの顔が下がっていく。大きな両手でしっかりルビーを支え、崩れそうな身体を膝立ちにさせたまま、充血した乳首をペロリとなめあげた。
「みゃぁっ!」
生ぬるい舌の感触に、ルビーは甲高い悲鳴をあげ、背を反らす。
砂色の頭部を両手で抱き締め、ガクガクと腰を震わせた。しなやかな尾が、たたんとシーツを叩く。舐めながら時おり軽く歯をたてられ、そこから全身が甘く痺れていく。
自分の顔がだらしなく蕩けていくのがわかる。身体が汗ばみ、下腹の奥で火が燃えていく。太ももにツゥと熱いものが流れていった。
メルヴィンの指が、露になった秘裂に触れる。ぬめりを広げるように表面を撫でられ、疼きにそこがヒクヒク痙攣しはじめる。
ちゅぷん、と濡れ音を立てて指が浅く埋まる。ゆるく入り口をかき回され、小刻みに揺らす。堪らない疼きが奥からこみあげ、内壁がきゅうっと収縮する。メルヴィンの指をしゃぶるように吸い付き、奥へと引き込もうとする。
「は、ぁぁ……」
いつのまにかメルヴィンの肩に顎を乗せ、もたれかかっていた。溜め息のような喘ぎを繰り返す。
差し込む指が増え、根元まで埋め込みグチャグチャといやらしい音が響く。黒豹の耳がピクピク動き、タグについた雫型の赤石が揺れる。
ふいに、メルヴィンが片手で器用にルビーのタグを外した。手を伸ばし、ハート型の小さな金属をサイドテーブルに置く。
「ちょっと話に聞いてな、試してみたい」
獣耳に空いた小さな穴へ、ヌルリと舌が這った。
「んみゃぁぁぁっ!!!!」
神経を直接舐められたような衝撃に、悲鳴をあげて身をよじる。
耳を舐められるのに弱かったんだと、一昨日と昨日でさんざん思い知らされたが、比べ物にならないほど強烈な刺激だった。
「痛いか?」
尋ねられ、首を横にふる。
「い、痛くないです、けど……みゃんんんっ!!!」
今度は穴のある耳先部分を、パクンと口に含まれた、
酷く敏感になってしまった小さな孔を、温かい口の中で愛撫される。
気が狂いそうな快楽が、耳先から体の中を縦に駆け抜ける。頭の中が白くなって、何も考えられない。尻尾がパタパタ動くのを止められない。必死でメルヴィンに縋りつく。