溺れるジェノサイダー*性描写-2
メルヴィンは寝台に腰掛け、膝立ちにしたルビーを支える。
一糸まとわぬ小さな身体は、相変わらず凹凸にかけるが、骨が浮くほど貧相ではなくなっていた。今までどちらかといえば、肉感的な女性が好みだったが、これも悪くない……いや、断然いい。
上半身だけを脱いだメルヴィンに爪をたてるのが怖いらしく、拳を握ったまま必死に身体を押し付けている。
ルビーにならいくら引っかかれてもいいのだが、不自由な姿勢で健気に縋りつく姿が、愛しくてたまらないから、今日は黙っていることにした。
「ルビー、口開けてみろ」
頬に片手を添え促すと、素直に口を開ける。
「あー?……んっ」
舌を深く差し込み、柔らかな口内を思う様犯した。
小さな舌を捕らえ吸い上げると、愛くるしい豹耳がピクピクと震える。
肩越しに視線をやれば、緩やかな曲線を描く背の終りから、黒くしなやかな尻尾が伸び、ときおり左右に揺れているのが見えた。
背骨にそって指を滑らせていくと、ルビーはくすぐったそうに呻き、身をよじる。
しかし皮膚と黒い毛並みの境目、尾の付け根に指が到達した途端、ビクンと激しく痙攣した。
「あ……!」
艶の混じった鳴き声があがり、腰が跳ね上がる。
指の腹で何度もそこを擦ると、肩に掴まるルビーの腕に力が篭っていく。握り締めた拳が奮え、硬く瞑った目端からポロポロ涙が零れていく。
続けざまにあがる吐息混じりの声に、眩暈がする。興奮がおさえられなくなり、尾をいじりながら、タグのついていないほうの獣耳を唇で咥えた。
「あ、ああっ!!」
背をのけぞらせ、ルビーは高い悲鳴をあげる。
突き出された薄い胸で、小さな二つの頂がツンと尖って赤みを増していた。
軽く摘むと、ひゅっと短く息を飲む。
わずかな膨らみを柔らかく揉みしだき、硬く充血した先端を舌で転がす。
「あ、ぅぅん……」
歯を喰いしばり、ルビーが左右に首を振る。
「痛むか?」
苦しげな表情に、ふと心配になった。
もうすでに理性の歯止めは聞かなくなりつつある。拒まれても止めれる自信はない。だが出来れば苦痛を強いたくはなかった。
「痛くない……です……」
困惑しきった表情で、ルビーがまた首を振る。メルヴィンの手をとり、自分の右胸に押し付けた。
「でも、ここが……ぎゅうって締め付けられるみたいで……それに、触られたところが全部熱くて、ドキドキして……んんっ!」
――我慢の限界が切れた。
仰向けに組み敷き、噛み付くように深く口づける。
赤と緑、どっちの大陸にだって、こんなに可愛い生物は他にいない。俺だけの小さな黒豹少女。
額にも頬にも首筋にも、ところ構わずキスを降らせた。
ルビーは驚いたように硬直していたが、やがてその小さな口元がふわっと緩んだ。
「メルヴィンさま、だいすき……」
幸せそうな呟きは愛くるしく、俺も大好きだと抱きしめたくなったが……
「……その『大好き』は特別か?」
普段が普段だから、ちょっと不安が込み上げる。
お前はタバサもウォーレンも大好きだな?フランシスカも大好きと言ってたし、いつもキャンディーの差し入れをくれるディオン隊長にも大好きって言うぞ!
「え?」
キョトンと、ルビーが目を丸くする。そして頬を赤くし、言い直した。
「メルヴィンさまが、世界で一番好き……」
――理性も完全崩壊した。
足の間に指を差し込むと、とろりと熱い蜜が絡まった。
表面をなぞり上げ、上部にある小さな花芯を刺激する。
「っ!!!」
ルビーが両手でシーツを掴み、声にならない悲鳴をあげた。
「い、いたくない……いたくないけど……なんだか、変……」