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性愛交差点
【その他 官能小説】

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性愛交差点-10

 布団に仰向けになった美佐子はもはやどこを隠すでもなく、ただ胸を上下させて喘ぐばかりである。
「消して……」
羞恥の意識はあるようだが、体はさらけ出したままだ。制御が利かないのだろう。あの気難しい顔をした美佐子が全裸なのだ。
 美佐子の言葉を無視して胸にとりついた。
「ああ!ううっ!」
(すごいボリュームだ)
膨らみはさすがに左右に垂れてはいるが、感度は薄れてはいない。声を絞って快感に翻弄されている。
「くうう!気持ちいい!」
乳首を含みながら秘部に指を入れて驚いた。小枝子と変わらぬ潤いである。
「ひい!」
突然の侵入にのけ反って叫んだ。

 六十を過ぎて、なお女としての機能が脈々として息づいている。
(凄まじいものだ……)
 肉感は女として十分な感触である。乳房に顔を埋め、唇は柔肉に吸いつき、舐め回す。
「だめよ、ああ、だめ……」
美佐子は彷徨っている。

 脚の間に身をいれると美佐子は待ち構える形で開いていく。その顔は挿入の瞬間に備えて口を結んでいる。
(その前に舐めてから……)
腰を押し上げて陰部に口を付けた。美佐子が慌てて頭を上げた。
「そんなこと!あうう!」
ひと言言って呻いた。割れ目をなぞり、
「ふあーん!」
花芯を舌先で転がし、
「いいーん!」
溝を縦横に抉って愛液に浸った。
「もうだめ、もうだめ」
美佐子の体が硬直してきた。
「いく!いくの!信彦さん!」
全身を震わせた。何か言っているが言葉にならない。しまいには泣くように声が細くなっていった。

 ぬめりに生臭い臭いが広がって彼は顔を引いた。濡れ方がおかしい。
(これは……)
美佐子は失禁したのである。勢いはないが割れ目からチロチロとシーツへ染みていく。驚いたが、意気阻喪することはなかった。思わぬ事態にペニスは一段と漲ってきた。
 美佐子の意識は薄れている。絶頂の余韻に無意識に身を縮めようとする脚を開き、淫水と尿でぐっしょり濡れた亀裂にぬっと埋め込んだ。
「いいっ!」
伸びあがる美佐子を引きつけ、膝を折って抱えると大きく前後に動いた。
「ああっああっ」
美佐子はふたたび昇り始めたようだ。
 テンポを速めると美佐子の乱れも激しくなる。
「あ、あ、入ってる、入ってる、信彦さん!」
折り重なって射精に向かっていった。信彦を掻き抱く腕に力がこもる。脚を絡ませ、締めつけ、膣は蛇のようにうねり出す。
(これはたまらない)
「イク……」
信彦の言葉に美佐子がぐんと腰をせり上げてきた。昇ったのだった。
「もうだめ!……」
二人は下半身を打ちつけ合った。彼の迸りを受け、美佐子も痙攣して反応した。ペニスを逃すまいと美佐子はさらにしがみ付いてくる。
「あうう!あうう!」
二度、三度とのけ反った。

 しばし薄れていく快感を縋るように味わいながら、信彦は女体の持つ奥深さに舌を巻いていた。還暦を過ぎた美佐子が小枝子や美希と変わらぬ潤いを絞り出し、反応も何ら遜色はない。逆に彼女と同年齢の男が若い肉体に太刀打ちできるだろうか。とても応戦できまい。
(女とは恐ろしいものだ……)
 やがて美佐子の力が抜けて気を失ったようにぐったりした。白髪の混じった陰毛に被われた秘唇は生々しく精液を湛えていた。


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