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『清子と、赤い糸』
【幼馴染 官能小説】

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『清子と、赤い糸』-10

 翌日、早速とばかりに、岡崎に“一軍との練習試合”の話を振ってみた。
「俺も、昨日聞いた」
「まーちゃん、ウチのこと、上の監督はんに言うてくれとったんやね」
「聞かれもしたしな。“下に、ほかにええ選手はおらんかな?”って」
 それで真っ先に、清子の名前を出したというのである。
「ウチ、やれるかな」
 ふと、先んじて“一軍”で練習を重ねている岡崎に、自分のボールが通用するものか、問うてみた。
「………」
 前向きな言葉が出てくるかと思ったが、岡崎は少し考え込む様子を見せる。多分、彼の頭の中では、“一軍”の相手に登板している清子の姿が、シュミレートされているのだろう。
「五分五分、だな」
「ほうか。……はっきりいうてくれて、ありがとな」
 根拠のない美辞を言われるよりも、現実をはっきり言われた方が、清子にとっては“高い壁”を意識することが出来て、むしろ、燃えるものを感じることが出来た。
「まあ、でも、楽しみなのはホンマやで。まーちゃんとも、試合で“勝負”できるしな」
「………」
 岡崎がまだ、“二軍”のチームに入って間もない頃は、清子もほとんど打たれる事はなかったが、その後、バッティングの感覚を掴んだことによって、“一軍”に推薦される直前には、痛打をされることのほうが多くなった。
 “一軍”に揉まれることで、岡崎はおそらく、さらに技術を高めているだろう。“二軍”では、ほぼ無敵の状態になっていた清子は、しかしその分、自分を高めてくれる相手がいないために、岡崎にどれぐらい差をつけられているか、想像がつかなかった。
「まーちゃん、先に言うとくな」
「うん?」
「手加減なんかしたら、ウチ、まーちゃんとは“絶交”やからな」
「……わかった」
 岡崎の表情に、何か“迷い”を感じた清子は、“友情”に左右されない“真剣勝負”で臨みたいという気持ちを、真っ先に伝えていた。


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