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『清子と、赤い糸』
【幼馴染 官能小説】

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『清子と、赤い糸』-1

スピンオフ・ガールズ・ストーリー
『清子と、赤い糸』




「あっ、まーちゃん、あぅっ、え、えぇわぁ……」
 八年ぶりに、再び“恋人同士”になった、岡崎衛の愛撫を全身に受けながら、清子は艶かしい声を挙げている。
「二日、せんかっただけやのに、あ、んっ、ウ、ウチ、すごくなってもうとる……ん、んぁっ……!」
 両手で胸を揉みしだかれて、清子はとにかく悶えていた。
 清子と岡崎は、今朝、“神宮野球場”にて開催された、“大学軟式野球部・東西交流戦”で、西の“猛虎リーグ”選抜チームと、東の“隼リーグ”選抜チームとに分かれて対戦した。
 清子は、“猛虎リーグ”に参加している“紀南学院大学”の主戦投手を務めていて、揺れて落ちる“パーム・ボール”を操って、男子顔負けの活躍をしていた。
 かたや、岡崎は、“隼リーグ”に参加している“双葉大学”のリードオフマンとして、“俊足巧打”を遺憾なく発揮し、遊撃手を務めるその守備力も、リーグで指折りの選手であった。
 故にこそ、それぞれの“リーグ代表選手”に選ばれ、“東西交流戦”を戦ったのだ。
 そして、試合の後、昼食を兼ねた“懇親会”の終了を持って、全ての日程が終わり、岡崎の部屋があるアパート“月見荘”に、二人仲良く帰ってきたというわけである。
 清子は、この岡崎のアパートに滞在して1週間近くになる。“東西交流戦”は、試合のあった今日と、合同練習のあった昨日の、2日間の日程だったから、その前日を含めれば、清子と岡崎には、2日間の“禁欲時間”が発生していた。
「んっ、あっ、まーちゃんの、てつき、やらしいよっ、あっ、あぁんっ……!」
 故に、帰って来るなり、軽くシャワーをあびただけで、こうやって体を絡み合わせて、肌を重ねることに、躊躇はなかったわけである。
 ところで、清子と岡崎が、“東西交流戦”を通じて再会したのも、八年ぶりであった。小学6年から、中学2年になるまで、同じ野球チームに所属していた旧知の間柄というべき二人は、岡崎が中学3年になる頃に転校をしてしまうまでは、“恋人関係”だったときもあった。
『ウチ、遠恋する自信ないから…』
 岡崎の転校によって、終焉を迎えたはずの二人の関係は、しかし、“東西交流戦”を契機とした八年ぶりの再会によって再び燃え上がり、ものの見事に“ヨリを戻した”形になっていた。
 そうなると、若さを持て余している年頃の二人なので、毎朝毎夜、汗を振り絞るように肌を重ね合わせて、本能をむき出しにして、快楽を求め合うようになるのも、無理はなかった。
『まーちゃんの好きなこのカッコで、いつも起こしたるよ』
 そう言って、“裸エプロン”の姿を見せつけられれば、朝っぱらから押し倒して、後ろから“ズコバコ”したくなるのも、わからいでか、であろう。
「清子……」
 そんな二人が、本番の“交流戦”によってしばらくセックスの間を空けることになったのだ。
「ん、あぅっ、ま、まーちゃん、あ、あかん、ウチ、あかんかもっ……!」
 試合を終えたという興奮が重なり、清子の身体がいつになく敏感になっているのも、いたし方のないことであったし、恋人の体を嬲る岡崎の手の動きが、相当に荒々しいものになっていたのも、道理というべきところであった。
「か、かんにんや、まーちゃん、ウチ、もう、し、しぬわっ……!」
 清子はいつも、絶頂を迎えるときに“イク”とは言わず、“しぬ”と言う。それを初めて口にしたとき、岡崎をひどく困惑させてしまったが、清子としては本気で“しぬ”くらいに気持ちが良くなったことの証なのだ。
「か、かんにんしてっ、ボ、ボインもみもみ、だけで、ウチ、し、しぬっ、しぬううぅぅうぅぅっ!!」
 両乳房に荒々しい愛撫を受けて、清子の身体が激しく反り、絶頂を迎えたときの反応である痙攣を起こしていた。胸への愛撫を“ボインもみもみ”というのも、清子独特の表現で、それを訊いた岡崎の口元が微笑んでいたのは、昔話を思い出したからだろう。
「はぁっ、はぁっ、ん、ふ、あ、はぁっ……」
 あらぶる呼吸を何とか整えて、絶頂の余韻が走る体を落ち着かせる。このアパートに世話になって、何度迎えたか知れないその身体の反応は、当然だが、清子にとっては何度味わっても心地よい、満腔を充実させる瞬間でもあった。


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