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溺れる爪痕
【ファンタジー 官能小説】

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幻覚-3

 差し込まれたアズールの腿を跨ぐ腰は自然と浮き上がり、とても下ろしてなどいられない。

不自然な膝立ちの状態で自分を囲う腕にローブごとしがみついてイヤイヤと首を振るのが精一杯だった。

少しでも局部に摩擦が起これば腰が溶けてしまうような脱力感が走り、それを堪えようと膝に力を込めれば、図ったような指が悪戯に乳首をチロチロと擽ってきて力が抜ける。

逃げ場のないループにシウは涙を流してローブを握り締めた。

細いと思ったローブの向こう側の腕は筋肉質で、シウが力一杯掴んでもびくともしない。

身体に駆け巡る感覚もこの腕も、怖くて仕方ない。

自分が自分でなくなってしまうような焦りと脱力感にシウは混乱した。

「あ、ず・・・ル、」

「もう一度」

「お願・・・・っやめ・・も、」

「もう一度って君は俺に何回言わせるつもりなの?」

「ひゃっああっ!?」

ぐん、と押し当てられた腿がシウの局部と密着する。

バチンっと目の前に大きな火花が散り、逃げようと浮いた腰をアズールは更に突き上げた。

背中を仰け反らせたことで前に突出した形の良い乳房は鷲掴みにされ、その片方に舌が這いもう片方は指の腹で擦られる。

灰褐色の頭を掻き抱くようにしてシウは声にならない悲鳴を上げた。


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