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カラスの巣(短編小説)
【熟女/人妻 官能小説】

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第6話 Doll(ドール)-2

それでも陽一は、自分のダッチワイフを相手にしてるかのように、玲子を堪能していた。
むしろ、そう思った方が普段の自慰行為のようで、初めてでも抵抗は無かった。
やがて陽一の手つきは、太ももから尻へと滑りこませていった。
その尻は、Tバックが食い込んでる為に、玲子の年齢を感じさせず張りがあった。
陽一は、その感触に誘われるかのように、円を描きながら摩った。
パンティーストッキング越しに触る為に、その繊維がダッチワイフの感触と似て、思わず比べていた。
張りのある弾力と微かに感じる温もりで、生身である事を改めて実感した。
それと同時に、玲子本人である事も思い出させていた。

目の前の玲子は、抵抗する事も無ければ、陽一を受け入れる事も無かった。
普段のダッチワイフと思えば抵抗は無かったが、玲子を思いだすと罪悪感が芽生えた。
その中で、店で気さくに接する玲子を思い出していた。
陽一を笑顔で迎える玲子・・・優しく気遣う玲子・・・名残惜しそうに見送る玲子・・・それぞれが思い出となって蘇り、今の玲子を目の当たりにして罪悪感になっていた。
陽一は、その罪悪感を背負いながらも、思い出と一緒に玲子を汚した。
玲子との思い出よりも、欲求の方が勝っていた。
それを伺わせるように、陽一の手つきは躊躇う事なく、パンティーストッキングの中へと忍んで行った。
そのままTバックが食い込む尻を掻き分けて谷間に中指を置くと、その谷間を沿るように手つきを往復させた。
玲子は、平素を装うとするが、微かに眉間にしわを寄せていた。
表情は戸惑いを見せているが、身体だけは悦んでいた。
その悦びを隠すかの様に、たまらずチャイナドレスのスカートを両脚で挟んだ。
陽一は、その悩ましい光景を一度は鏡越しで見ていたが、改めて目の当たりにすると胸の高鳴りが抑えきれないほどになった
思わずボクサーパンツの中でみなぎる膨らみを、スカートを挟む両脚の谷間に押しつけていた。
それは何度も繰り返され、はじめて覚えた自慰行為のようだった。

・・・・・・はあ・・・はあ・・・ママ〜・・・ママ〜・・・ママ〜・・・・・・

陽一は、静かに息を荒らしながらも、玲子に押し付ける度に『ママ』を連呼した。
その『ママ』は、スナックのママのニュアンスでは無く、まるで母親のようだった。
陽一が、玲子に対する歳の差から感じる思いが、自然に表へと出ていた。
それは玲子にも伝わり、胸元で甘える子供に見えた。
ただ、その子供は、甘えるだけでは気が済まず、母親をも汚そうとしていた。
陽一の腰つきはやがて激しさを増し、次第に玲子の物へと伝わり出した。
スカートの上から当たる陽一の物が、擬似的に受け入れているようにさえも思えた。
さらに、背後で尻の谷間を往復させる陽一の手つきが、Tバック越しのつぼみに当たる度に、玲子の悦びへと変わった。
まるで、同時に二人を受け入れてるような感覚になり、玲子は若い頃を思い出していた。

「駄目・・・駄目よ・・・こんなの駄目よ。はあ・・・はあ・・・お願い・・・早く・・・早く終わらせて・・・・・・」

玲子はたまらず声を出したが、終わらせての言葉が、陽一に重く圧し掛かった。
まるでお互いの関係をも、終わらせるようにも聞こえていた。
むろん玲子は、そのつもりで言った分けでは無かった。
このような形で、陽一を受け入れてしまった後悔から、ベッドを共にする事を言っていた。
このまま終れるなら、陽一がどう迎えようと構わなかった。
本来なら、初めての陽一を、自分の中で迎えさせようと導くつもりでいた。
年増で引け目も感じていたが、その分、陽一を満足させようと濃密に奉仕するつもりでいた。
しかし、その思いとは裏腹に、今の陽一に取っては、ただの性の道具でしかあり得なかった。
その虚しさが、玲子に悲しみとなって込み上げていた。
それでも、水が枯れたかの様に涙は出なかった。
ただ、皮肉にも、玲子自身は潤っていた。
女としての性だが、陽一によって潤わされていた。


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