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藍雨
【SM 官能小説】

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藍雨(後編)-4

ぼくは息を弾ませ、背中を悩ましく喘がせながら、汗をしっとりと額に滲ませていた。ぼくの
ペニスは、すでにはじけるくらい堅く勃起し、垂れ袋はひくひくと震えている。

燿華さんの許しがなくて射精なんてしたら、ご褒美がないのはわかっている…ご褒美は、燿華さ
んの香しい聖水なのだ…。



ホテルの窓の外は、雨が降り続くどんよりと曇った空が街を包んでいる。絢爛な夜の街の光芒が
消え失せ、すべてが死んだようにまだ灰色の眠りについていた。

燿華さんとの懐かしいからだのつながりが、風化したような化石となってぼくの中にほんのりと
浮き上がってくる。ぼくの舌には、呑み干した彼女の甘美な果実汁のような聖水の香りが、ふと
甦ってきた。

燿華さんは、ぼくの唇の中に聖水を注ぎ込んだあの日を最後に、突然、SMクラブをやめたの
だった。

…申し訳ないけど、燿華さん、やめちゃったのよ…人気があったから、もう少しいてくれるよ
うに言ったけどね…さあ、行き先なんて、わからないわね…と、SMクラブの中年のママが、
電話の先でそっけなく言った記憶が残り続けている。



目の前の藍色の雨のなかで、幻影のような紫陽花がひっそりと萎みながら溶けていったような気
がした。いや… 燿華さんが、とらえがたい透明な幻となって消えていったのだ。


ゆっくりと目を瞑ると、ぼくは深い眠りに堕ちていった…。


感じる…ぼくはからだ全体で燿華さんを感じていた。床に横たわったぼくの顔に、白い太腿を
広げて跨った燿華さんは、ぼくの唇に強く股間の陰部を押しつけてくる。

ぼくが望んでいた燿華さんの顔面騎乗…。彼女の柔らかな内腿としっとりとしたお尻の重みを頬
に感じると、ぼくはますます彼女と一心同体になれるのだ。


ぼくの瞳の奥で、蒼白い光が彼女の陰部の割れ目を淡く照らし出している。肉襞が開き、象牙色
の潤みが、しだいに深い煌めきを醸し出している。なぜか寂寞とした悲しげな性器の割れ目の中
が、麗しい輪郭を露わにすると同時に、ぼくの唇が堅さと柔らかさを交互に含みながら、小刻み
に脈動を始める。


ぼくの憧れの燿華さんの性器だった…。


燿華さんの淫襞が、吹き込むぼくの息に、なびくようにゆらゆらと水母のように揺れ始めている。

七色の光で鮮やかに彩られた襞が収縮し、湧き出た蜂蜜色の汁が滴ろうとしていた。宝石のよう
な細かい光が溢れ、とらえがたい幻のような陰部の中が泡立ちながら、ぼくの舌先をゆっくりと
呑み込んでいく…。


燿華さんに跨られたぼくの顔面が蕩けるように歪み、開いた唇の先から微かな嗚咽を洩らしなが
らも、ぼくはペニスの内側をしっとりと潤ませていく。



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