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藍雨
【SM 官能小説】

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藍雨(前編)-6

唇の端に微かに唾液を滲ませた燿華さんは、ぼくからからだを離すと、白い咽喉をかすかに蠢か
し、何かを噛みしめるような切ないしぐさをする。

そして、彼女は、手にした一本鞭の先端をぼくのペニスにだらりと絡ませる。垂れ下がった一本
鞭の先端は、まるで蛇の口から伸びた細い舌のように亀頭を撫であげる。


冷たい鞭の先端が、深い切れ目を刻んだ亀頭の肉淵に吸いつくように戯れ、しっとりと微熱を含
んだぼくのペニスの芯を、毒汁で犯すように少しずつ痺れさせる。

すでに、ぼくのペニスは堅さを増し、からだの中からみなぎるような艶やかな欲情が湧いてくる。
小さく刻まれた鈴口が透明の涎を滲ませ、深い眠りから目覚めたように瞳を開き、彼女を乞い始
めているのだ。


燿華さんは、これからぼくを嗜虐する悦びに浸ろうとしている…。
きっと、震えだした彼女の膣襞の奥から溶け出した蜜液が彼女の中を潤わせ、深い息を吸い込ん
だクリトリスからは、甘美な香りを匂いたたせているに違いない…。

それは、薔薇の花びらから滲み出る蜜の匂いではなく、鋭い棘の先端から滴る毒々しい樹液の匂
いなのだ。その匂いに誘われるように、燿華さんへのぼくの思いは、彼女の子宮の彼方へと飛び
立っていく…。


そして、薄い笑みを浮かべた燿華さんは、天井から吊されたぼくのからだから離れると、手にし
た一本鞭をゆっくりと振り上げた…。


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