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偽りのデッサン
【熟女/人妻 官能小説】

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第28話 52歳の男-2

「『明日で全てが決まる・・・』って、今日の事じゃね〜か!?・・・・・。」

「お恐らくな・・・・・。多分、今日中にこのモデルの女と会って、何かあるんじゃないかな・・・・・。恐らく返事は、それ次第なんだろうな・・・・・。」

「このモデルの女って、いったい誰なんだろうな・・・・・。」

「これに関しては、俺も思い付かないが・・・・・ただ連れ添いで無いのは、間違いないだろう・・・・・。日記を読む限り、男の方は独身みたいなんだ・・・・・。」
「あっそうだ・・・お前、例の裸婦画のコピー持ってるか?・・・・・。」

「ああ・・・ちょっと待ってろよ・・・・・。」

島野は慌てるように、デスクの上のファイルケースから数点の裸婦画を取りだした。

「良いか?・・・・・。その絵の右端の方に、薄らと日付が書いてあるだろ?・・・・・。その日付を読んでみろよ・・・・・。」

「10/27 ・・・11/4・・・ 11/10・・・これがどうしたんだ?・・・・・」

「その日はな・・・全部平日なんだよ・・・・。そして今日もな・・・・・。」

「なんだよ・・・この前も話したけど、平日に会うって・・・やっぱ不倫じゃね〜かよ!・・・・・。」

「俺も何だか、そう思えてきたんだ・・・・・。女の方にだけ家庭があるから平日にでも会って・・・どっかホテルにでも入って描いたんじゃないかな・・・・・。」

「か〜!・・・良いよな〜!・・・俺も人が仕事してる時に、こんな女を抱きながら絵でも描いてみたいな〜・・・・・。あっ!・・・だったら今頃・・・52歳の男はこの女と・・・くそ〜!・・・・・。」

島野は、裸婦画のコピーをかざしながら、興奮した面持ちで話した。
その隣のデスクには、同僚の若い女性編集員が、怪訝そうな表情を浮かべて横目で見ていた。

「お前は単純で良いよな・・・・・。恐らく・・・今日で、何かが決まるんだろうな・・・・・。だから・・・その答えが出ないと、返事は来ないと思うんだ・・・・・。」

「おいおい!・・・返事が来ないって何だよ!?・・・その答えって何だよ!?・・・・・・。」

「俺に分かるわけ無いだろ?・・・・・。ただ・・・その答えを今・・・。」

・・・・・二人で探してるんだろう・・・・・

同じ頃、岩場の多い海岸線。
波は荒れ、岩に打ちつけられて、その波は横を通る道にも達していた。
空を見上げれば、雪が吹雪く荒れ模様で、二羽のカモメが行く手を阻まれるかのように、風に流されていた。
その海岸線の、岩場の高台にあるホテルの窓越しを眺めれば、二人の男女が、お互いの航路を模索するべく、向かい合っていた・・・・・。


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