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共犯ゲーム
【SF 官能小説】

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歯科衛生士さん-1

僕は歯石を取ってもらう為に行きつけの歯医者に行った。
僕の本音はAがあるうちに行って、衛生士さんの胸が触れてほしかった。
でも衛生士さんは、いつもと同じく幽かに胸元の服地が頭に触る程度しか接近して来なかった。
僕はなるべく緊張しないために両手はだらんと下げている。
肘掛にはおかずに体の脇に納めている。
すると僕の右肘が僅かに椅子からはみ出ているところに衛生士さんの下腹部が当たったのだ。

「はい、口を開けて下さい。」

僕の口の中を覗き込むとき体を乗り出すが、どうも当たっている箇所が衛生士さんの恥骨の辺りなのだ。

「もっと奥を見ますね。」

衛生士さんが体をずらした。
すると今度は背伸びをしたらしく、僕の肘の上に彼女の股間が覆い被さって来た。
ちょうどクリトリスのところが当たっているらしいのだ。
彼女が力を抜くとグリッと股間が下ったのでもしかするとクリトリスの皮が捲れたかもしれない。
それから衛生士さんは体を離して行った。僕は肘を引っ込めた。

「椅子を上げます。うがいをして下さい。」

言われた通りにうがいすると、今度は僕の手の辺りに彼女の股間がまた当たった。
ちょうど小指のところの拳のでっぱりに恥骨の下の柔らかな部分が当たっている。
何か温かくて湿っぽい感触が伝わって来る。

「今日は前歯の下側の歯石を取りましたので。来週は…」

彼女が説明している間、彼女の股間から脈拍のような幽かな振動が伝わって来た。
その部分に血液が集まって充血しているのだろうか。
クリトリスもペニスと同じく若干勃起すると聞いたことがある。
心持ちそれらしいものがはっきり感じられるのは勃起して大きくなったせいなのか?
 
「では。きょうはこれで宜しいです。」

衛生士さんは離れて行った。僕は右手の甲にのこる湿った感触を余韻として感じていた。
「どうも…」僕が挨拶して彼女の顔を見ると、彼女は普通の表情を装っていたが瞼の上がほんのり赤かった。

どうやら今度は女性の股間に感じさせる香水らしい。
わからないのはどうして胸の場合でも股間の場合でも、香水をつけている僕に押し付けたり擦りつけたりしてくるのかということである。
どんな成分を用いているのかは勿論僕にはわからないが、どんな働きをしているかくらいは推理できそうなものだが、どうもそのイメージが湧かない。
それで考えてみたことはこうだ。
やはり、香水は乳房や股間を興奮させる働きがあるのだ。
乳房と言っても中心は乳首で、股間と言っても膣内ではなくクリトリスが中心だと思う。何かの本で読んだことがあるが、男性の場合はペニスが勃起して射精することによって絶頂感を得られるが、女性の場合は乳首だけでも感じて上り詰めることができるという。
そしてクリトリスだけの刺激で達することができると言うのだ。
さらに膣も入れると女性は3箇所も快楽の絶頂への登山口があるということになる。
僕はこう考えた。
A香水の場合で考察すると、乳首の性感を高める物質があり、その物質の発生源と考えられる僕に対して乳首の接触を通して満足したいという欲求を起こさせるのだと思うのだ。例えば赤ん坊を見て授乳させたくなるみたいな? 
B香水もクリトリスを興奮させ、発生源の僕に擦りつけることで、満足したいという欲求を起こさせるのに違いないのだ。
僕はここまで考えて、もし女性の膣内を興奮させる薬があったら、それこそ正真正銘の媚薬として世の男性たちが争って手に入れるだろうと思った。
そして、それはもう開発されているのだろうかと気になった。


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